四天王寺本坊庭園

四天王寺 本坊庭園

四天王寺本坊庭園は、大阪府大阪市天王寺区にある四天王寺本坊の東側に位置する、広さ1万平方メートルの池泉廻遊式庭園です。作庭は木津聿斎（木津宗泉、木津宗詮）によって手がけられました。

概要

庭園内には、自然の湧水を利用した「水の河」と「火の河」という2つの小川、そして「瑠璃光の池」と「極楽の池」という2つの池が配されています。白砂の廻遊路は「白道」と呼ばれ、極楽浄土の世界を表現しています。また、幾度の戦災を免れた湯屋方丈（江戸時代初期建立、国の重要文化財）と、その前庭である座視式庭園「補陀落の庭」も庭園の一部を構成しています。

造園は江戸時代初期に開始され、現在の庭園は明治時代初期に火災からの復興を経て整備されました。この際、「二河白道」の喩え話に基づいた作庭が行われたのが特徴です。

「極楽の池」の畔には、ルネッサンス様式の西洋建築である「八角亭」が建っています。この八角亭は、第五回内国勧業博覧会（明治36年・1903年開催）に出品された現存する唯一のパビリオンであり、博覧会後にこの地に移築されました。

長らく特定日のみの公開でしたが、平成15年（2003年）8月より通年公開されるようになりました。

庭園の見どころ

極楽浄土の庭: 広大な池泉回遊式庭園で、「二河白道」の風景を模しています。
湯屋方丈: 江戸時代初期に建てられた貴重な建造物で、国の重要文化財に指定されています。
補陀落の庭: 湯屋方丈の前に広がる座視式庭園で、静かに景色を鑑賞できます。
八角亭: 明治時代の博覧会に出品された西洋建築で、和風庭園の中に異彩を放っています。

建造物

湯屋方丈（本坊方丈） - 国の重要文化財、江戸時代初期の元和3年（1617年）、徳川秀忠による再建
八角亭 - 登録有形文化財、明治36年（1903年）竣工
和松庵 - 茶室（松下幸之助寄贈）
臨池亭 - 茶室
青龍亭 - 茶室
払塵亭 - 茶室
一心大神
本坊
客殿

利用情報

拝観時間 - 午前10:00～午後4:00（受付は3:30まで）
所在地 - 大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18

交通アクセス

地下鉄谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅 徒歩5分
JR大阪環状線 天王寺駅 徒歩15分

周辺情報

天王寺公園
慶沢園
大阪市立美術館
茶臼山古墳

外部リンク

四天王寺
* 金剛組

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