四御

四御（しぎょ）とは

四御とは、道教において三清と呼ばれる三柱の神々をサポートする、四柱の天帝を指します。彼らは「四輔（しほ）」とも称され、その役割は宇宙全体を運用し、統治することにあります。四御は、道教における最高神の一群であり、三清に次ぐ地位を有します。この四柱の天帝が統括する力は、宇宙の調和を保ち、人々の生活に影響を与える重要な要素となっているのです。彼らを総称して「三清四御」と呼び、道教の信仰体系の中でも特に尊ばれています。

四柱の天帝

四御を構成する天帝は以下の通りです。

1. 昊天至尊玉皇上帝（ぎょくこうたいてい）

玉皇大帝は、天道を司る最高の神です。宇宙の秩序を保ち、人間や其他の存在に対して統治の力を与えます。彼は道教において特に強い影響力を持ち、信者たちの心の拠り所となっています。物事の運びや天候の変化にも密接に関わっており、自然の力をコントロールする権威とされています。

2. 中天紫微北極大帝（ほっきょくしびたいてい）

北極紫微大帝は、四季の移ろいや日々の星の運行を司ります。また、天地全体や星辰に対しても影響を持つ重要な存在です。彼の役割は、自然界のリズムを調和させることであり、人々の運命に好影響を与えると考えられています。

3. 勾陳上宮天皇大帝（てんこうたいてい）

天皇大帝は、天地、そして人間の三才（天、地、人）を統治します。彼は、万物の動きや運行、さらには戦争の影響にまで関与しています。そのため、彼に祈りを捧げることで平和や繁栄を願う信者も多いのです。

4. 承天效法后土皇地祇（こうど）

后土は陰陽を司り、万物の生育を助ける神です。彼女の存在は、地の恵みや生命のサイクルに不可欠であり、農業や生産活動に関わる人々から特に感謝されています。自然との調和を感じさせる彼女の役割は、道教の教えの中でも特に重要視されています。

その他の関連神々

四御に加えて、東極妙厳青華大帝（太乙救苦天尊）や南極神霄玉清大帝など、他の神々も存在します。これらの神々をまとめて六御（りくぎょ、ろくぎょ）と呼ぶことがあります。六御はさらに深い教義や信仰に基づくものであり、道教の中でも重要な位置を占めています。

このように、四御は道教において宇宙と自然の調和を担い、人々の生活や運命に大きな影響を与える存在とされています。道教信者はこの四柱の天帝に感謝と敬意をもって祈りを捧げ、彼らの特性や役割に基づいた信仰を深めていくのです。

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