四日市あすなろう鉄道

四日市あすなろう鉄道株式会社

四日市あすなろう鉄道株式会社（英: Yokkaichi Asunarou Railway Co., Ltd.）は、近畿日本鉄道（近鉄）の子会社として三重県北部を走る鉄道事業者です。この会社は、2015年4月1日から、近鉄が運営していた内部線と八王子線の運営を引き継ぎ、地域の公共交通機関として重要な役割を果たしています。

設立の背景

四日市市は、2012年6月29日に内部線および八王子線の存続問題に関する委員会を設立しました。その後、近鉄は運行の廃止を決定し、バス専用道路の建設を提案しましたが、地元住民の要望を受けて、2013年に公設民営方式に移行する計画が進められました。最終的に、四日市市が鉄道路線を保有し、近鉄と出資した新しい会社が運行を担当することで、鉄道の存続が合意されました。

自治体との連携による運営

2014年3月27日に四日市あすなろう鉄道が設立され、翌年から運行が開始されました。社名には、未来への希望と狭軌であることが込められています。四日市市が所有する施設と車両を借りて運行を実施し、近鉄の製造した車両の更新が行われるなど、地域の交通改善へ向けた取り組みが進められています。

路線と運行

四日市あすなろう鉄道は、内部線と八王子線を運行しています。内部線はあすなろう四日市駅から内部駅までの5.7kmにわたり、八王子線は日永駅から西日野駅までの1.3kmです。運賃体系も改定され、地域の高校入試日には受験生向けのキャンペーンとして特別な乗車証が配布されます。

車両のリニューアル

鉄道の車両は全て四日市市が保有し、運行は四日市あすなろう鉄道が行います。旧来の車両は老朽化が進んでおり、リニューアル工事を経て新たな260系車両が導入されています。また、シースルー車両やイルミネーション列車の運行など、利用者に向けた新しい試みも行われています。これにより、地域住民や観光客にとって使いやすい鉄道を目指しています。

ICカード導入と利便性

2021年8月には、交通系ICカードの「ICOCA」の導入が行われ、近鉄など他社の路線とも連携した便利な交通手段が提供されています。このような取り組みを通じて、四日市あすなろう鉄道は地域の交通の重要な一翼を担い、利便性や安全性を向上させる努力を続けています。

おわりに

四日市あすなろう鉄道は、地域の公共交通の維持と発展に寄与する存在であり、今後も沿線の発展に寄与するための様々な取り組みを行っていくことでしょう。地域住民のみならず、訪れる人々にとっても、大切な移動手段として愛され続けていくことを目指しています。

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