四萬部寺

四萬部寺について

四萬部寺（しまぶじ）は、埼玉県秩父市にある曹洞宗に属する寺院であり、山号は誦経山です。これは秩父札所の第一番目に位置付けられており、また、秩父市における重要な史跡としても指定されています。

寺院の由来

四萬部寺の由来は、1007年（寛弘4年）に遡ります。この寺は幻通という僧侶によって創建され、彼は播磨地方に所在した書写山の性空上人からの指示を受けて武蔵国の秩父にやって来ました。性空上人は、観世音菩薩と縁の深い地であると認識しており、幻通は地元の人々を教化し、朝夕の朗読によって供養を行ったとされています。こうして彼は経塚を築き、四萬部寺を秩父の霊場として定めました。また、寺名の「四萬部」はその由来として、経典の一部分に由来しているとされています。

文化財

四萬部寺には、観音堂という埼玉県指定の文化財があります。この建物は1697年（元禄10年）に建立され、秩父地方の有名な工匠である藤原徳左衛門吉久によって造営されました。さらに、1756年（宝暦6年）には浅草の講中からの寄進を受けて、江戸の職人による修復が施されています。観音堂は、側面に3間を持つ入母屋造りで、屋根は銅葺きです。正面には1間の唐破風造りの向拝があり、勾欄付き浜縁に囲まれています。また、千鳥破風や彫刻は文政年間（1818年～1830年）に作成されたとされ、その様式は唐様とされ、江戸中期の技術が結集しています。この建物は秩父地方の社寺建造物の代表例となっており、地域の建築スタイルに影響を与えています。

交通アクセス

四萬部寺へのアクセス方法は複数あります。西武秩父駅または秩父駅から西武観光バス「皆野駅ゆき」に乗車し、「札所一番」で下車するか、「定峰ゆき」で「栃谷」停留所にて下車後、徒歩約3分で arrive します。
さらに、秩父鉄道の和銅黒谷駅からは徒歩で約45分の距離にあります。

札所巡り

四萬部寺は秩父札所の一番目として知られています。前後の札所には、四萬部寺から2.1km離れたところに位置する第二番の真福寺があります。秩父札所という言葉は古くからの巡礼路を示しており、多くの信者や観光客がこの地を訪れています。

関連情報

四萬部寺に関する情報は、公式サイトや各観光ガイドサイトに掲載されています。秩父札所や観音霊場に興味がある方は、公式サイトや地元の観光協会からの情報を参考にすることができます。歴史ある四萬部寺は、訪れる人々に地域の文化と信仰の深さを伝える場所であるといえるでしょう。

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