四銃士 (映画)

映画『四銃士』について

『四銃士』（よんじゅうし、The Four Musketeers）は、一言で表すならば、1974年に制作されたイギリスとアメリカの合作による剣戟映画です。監督はリチャード・レスターが務め、マイケル・ヨークやオリヴァー・リード、フランク・フィンレー、リチャード・チェンバレンといった名優たちが出演しています。この作品は、前作にあたる『三銃士』の続編であり、アレクサンドル・デュマ・ペールの小説『三銃士』の後半部分を基にしています。

制作背景

『四銃士』は元々『三銃士』と一作品として制作される予定でしたが、制作の都合で二分割されました。このため、出演俳優たちは契約違反を主張し、以後の契約では作品数を明記する「サルキンド条項」が設けられることになりました。この名はプロデューサーの一人であるアレクサンダー・サルキンドに由来しています。

ストーリーの展開

物語は、国王軍とラ・ロシェルの反乱軍との熾烈な戦闘から始まります。リシュリュー枢機卿は、捕らえられていたロシュフォール伯爵に、ボナシュウの妻コンスタンスを誘拐する任務を命じます。同時に、復讐心に燃えるミレディーは、ダルタニャンを誘惑して暗殺を企てますが、この計画は失敗に終わります。ダルタニャンは、ミレディーがアトスと過去に恋関係にあったことを知り、アトスは彼女を討つための決意を固めます。

三銃士であるアトス、ポルトス、アラミスは、囚われていたコンスタンスを救出し、彼女をアルマンティエールの修道院に隠れさせます。しかし、ミレディーはダルタニャンに偽の手紙を送り、彼を罠にかけようとします。ダルタニャンが三銃士を救おうとする際、ロシュフォールが襲いかかります。混乱した中で、捕まった一人がリシュリュー枢機卿の陰謀を明かし、ダルタニャンは急いで行動を起こします。

続いて、イングランドでは、援軍中止を拒否されて憤るミレディーが捕らえられ、ロンドン塔に監禁されますが、彼女は再び公爵を誘惑し、暗殺をそそのかすことに成功します。ミレディーの策略により、バッキンガム公爵が命を落とし、ラ・ロシェルは陥落します。

クライマックスと結末

ロシュフォールとミレディーがアルマンティエールの修道院に攻め込むと、四銃士は壮絶な戦いを繰り広げます。アトスはミレディーに捕らえられたコンスタンスを救い出そうとしますが、彼女は絶望的な最後を迎えることになります。戦闘の結果、ダルタニャンはロシュフォールを倒し、仲間たちを守ります。

そして、リシュリューは失敗を認め、ダルタニャンに自らの行為の合法性を認めると共に、銃士隊の隊長補佐に昇任します。ダルタニャンは、その後も仲間たちと共に冒険を続けていくこととなります。

作品の評価

『四銃士』は、上映後も高く評価され、Rotten Tomatoesによると全体の76%が好評、平均得点は7.1点となっています。また、イヴォンヌ・ブレイクとロン・タルスキーは、第48回アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされるなど、作品としての完成度の高さが際立っています。

このように、『四銃士』はスリリングなストーリーと多彩なキャラクターが織りなすものとして、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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