国家地方警察石川県本部

国家地方警察石川県本部について

国家地方警察石川県本部は、旧警察法に基づき、石川県の地方自治体警察が設けられていない地域を管轄していました。この機関は、国家地方警察の一部として1969年まで存在し、その行政は国家地方警察大阪警察管区本部によって管理されていました。しかし、1954年に新警察法が施行されると、国家地方警察石川県本部は廃止され、石川県警察本部が新たに設立されました。

組織の構成

1948年時点での国家地方警察石川県本部の組織は、総務部、警務部、刑事部、警備部の四つの主要部門から成り立っていました。具体的な部門は以下の通りです。

総務部

• - 秘書調査課: 警察内部の文書管理や調査に関する業務を担当。
• - 会計課: 警察の予算管理や経理業務を行っていた。

警務部

• - 人事装備課: 警察員の人事管理や装備の整備を担当していた。
• - 教養課: 警察官の教育訓練を行い、職務能力の向上を図った。

刑事部

• - 捜査課: 犯罪捜査を行う部門で、事件の解決に向けた活動を担当。
• - 鑑識課: 証拠物件の鑑定や解析を行い、捜査に貢献した。
• - 防犯統計課: 犯罪統計の収集と分析を行い、防犯対策に寄与していた。

警備部

• - 警備課: 公共の安全を確保するための警備活動を実施。
• - 交通課: 交通の安全確保と交通違反の取り締まりを行なっていた。
• - 通信課: 通信設備の管理や連絡業務を担当。

地区警察署

1948年には、全国にわたっていくつかの地区警察署が設置されており、それぞれ特定の地域を管轄していました。以下のような地区警察署が存在しました。

• - 江沼地区警察署
• - 能美地区警察署
• - 石川地区警察署
• - 河北地区警察署
• - 羽咋地区警察署
• - 鹿島地区警察署
• - 鳳至地区警察署
• - 珠洲地区警察署

また、1948年時点では小松支所も設置されており、地域に密接に関連した警察業務を行っていました。

自治体警察の廃止

ただし、1951年10月1日にはいくつかの自治体警察が廃止され、その管理が国家地方警察石川県本部へ移行しました。具体的には、金沢市警察や七尾市警察、小松市警察などが残り、河川や公共の安全を確保する役割を担っていました。

終焉と新たな時代

国家地方警察石川県本部は、1954年に新たな警察制度が施行されるに伴い、歴史の幕を閉じました。この時、石川県は新たに石川県警察本部を設立し、県内の治安維持を新しい体制で行うようになりました。これは、警察制度の近代化と効率化を進めるための重要な一歩でした。

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