国家基本政策委員会

国家基本政策委員会の概要

国家基本政策委員会（こっかきほんせいさくいいんかい）は、日本の国会における重要な常任委員会の一つです。この委員会は衆議院と参議院にそれぞれ設けられ、国の基本政策及び政治主導による政策決定を促進する役割を担っています。不定期に開催される党首討論を主な活動とし、政策の基本方針について与野党の党首が議論を交わします。

設置の背景

この委員会が初めて設置されたのは、2000年1月20日に召集された第147回国会のことです。設立の背景として、1998年に自由党党首の小沢一郎が自由民主党との連立政権について議論した際に提案した「国会審議の活性化策」があります。当初は予算委員会で定期的に行う予定でしたが、党首討論に特化した委員会の設立に合意しました。

組織構成

国家基本政策委員会は、衆議院と参議院でそれぞれ異なる定員を持っています。衆議院の場合、委員数は30人で、委員長1名と理事8名から成ります。一方、参議院では20人で、委員長1名、そして理事3名が選出されます。委員の選任は各議院において行われ、議長の指名によるものです。

主要メンバー（2022年11月時点）

• - 衆議院

委員長：塩谷立（自由民主党）
理事：小渕優子、佐藤勉、御法川信英（自由民主党）
他の委員には、自由民主党の主要メンバーや立憲民主党、維新の会、共産党などの代表者が含まれています。

• - 参議院

委員長：室井邦彦（日本維新の会）
理事：櫻井充、武見敬三（自由民主党）
こちらも自由民主党や立憲民主党、共産党から選ばれた議員が在籍しています。

活動内容

この委員会では、主に「国家の基本政策に関する事項」を審議します。党首討論は国会の水曜日午後3時から45分間行われ、議題は衆議院なら「国家の基本政策に関する件」、参議院の場合は「国家の基本政策に関する調査」となります。討論には、院内交渉団体の資格を持つ野党の党首が参加できます。

議論の形式

党首討論は多くの場合、名目上のものであり、実際の政策審査が行われることは少ないため、重要な政策決定は他の委員会で行われることが多いのが実情です。しかし、この委員会を通じて国の基本方針についての合意形成が培われ、国会全体の審議の活性化にも寄与しています。委員は政党の主導的な役割を果たす者が多く、その中には政府や与党の執行部で活動する議員も多く見受けられます。

結論

国家基本政策委員会は、国の基本政策を議論するためのフォーラムとして重要な機能を果たしています。この委員会を通じて、与野党の意見を交わしながら、国の未来を見据えた政策が形成されることが期待されています。

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