国府台女子学院小学部・中学部・高等部

国府台女子学院小学部・中学部・高等部は、千葉県市川市菅野の地に校舎を構える私立学校です。学校法人平田学園によって運営されており、その名称は学園の設立者である市川市の名誉市民、平田華蔵氏の功績に由来します。本校は小学部から高等部までの一貫した女子教育を提供しており、建学の精神として浄土真宗本願寺派の教えを教育の柱としています。仏教の理念に基づく教育を通して、豊かな情操と高い学識を培い、社会に貢献できる女性の育成を目指しています。宗門校の連携組織である龍谷総合学園にも加盟しています。

学校の歴史は、1926年4月8日に設立された国府台高等女学校に始まります。創立以来、女子教育の振興に貢献し、学制改革を経て1947年には国府台学院女子中学校・女子高等学校となりました。1951年2月13日には、私立学校法に基づき学校法人平田学園が設立され、校名も現在の国府台女子学院中学部・高等部と改められました。1960年4月4日には小学部が開設され、現在の小中高一貫教育体制の礎が築かれました。教育内容の拡充も進められ、1984年4月1日には高等部に英語科が設置されるなど、時代のニーズに応じた教育改革が行われています。近年では教育環境の整備にも力が入れられ、2011年7月30日には中学部・高等部の新校舎が、続く2012年8月15日には小学部の新校舎がそれぞれ竣工し、最新の設備を備えた学び舎となっています。2016年には創立90周年を迎えるなど、長い歴史と伝統を誇る学校です。

国府台女子学院の教育は、小学部から高等部までの12年間を見通した一貫教育が大きな特徴です。各発達段階に応じたきめ細やかな指導を行い、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことを目指しています。建学の精神である仏教の教えは、日々の教育活動や様々な学校行事の中に深く根ざしており、生命の尊さや他者への思いやり、感謝の心といった、人間として大切な心を育んでいます。高等部には全日制課程が置かれており、普通科と英語科が設置されています。普通科には、生徒の多様な進路希望に応じるため、大学進学を重視する進学コース、難関大学を目指す選抜コース、そして美術・デザイン分野への進学に対応した美術・デザインコースが設けられています。英語科では、グローバル社会で活躍するために必要な高度な英語運用能力と異文化理解を深める教育が行われています。

生徒たちは、勉学だけでなく、多様な特別活動にも積極的に取り組んでいます。運動系、文化系合わせて約30種類に及ぶ部活動があり、生徒たちは自身の興味や関心に合わせて所属し、活動に励んでいます。体育系では、陸上、水泳、バスケットボール、バレーボール、卓球、剣道、硬式テニス、タッチラグビー、ソフトボール、ダンスなどが活動しています。文化系はさらに多岐にわたり、オーケストラ、吹奏楽、マンドリン、ギター、演劇、文学、タイピング、アニメーション、放送芸術、クッキング、園芸、書道、映画、写真、化学、仏教研究会、歴史研究会、百人一首競技かるた、美術、軽音、創作絵本、英語、検定、ボランティア、ビオトープ愛好会、民舞クラブ（大太鼓・琉球舞踊）、合唱部など、幅広い分野で活動が行われています。これらの部活動や委員会活動、学校行事への参加を通して、生徒たちは協調性やリーダーシップ、問題解決能力といった、社会で生きる上で大切な資質を育んでいます。

本校は、これまでの歴史の中で、社会の様々な分野で活躍する多くの卒業生を輩出してきました。宝塚歌劇団のトップスターとして著名な鳳月杏さんをはじめ、元参議院議員の大野つや子さん、歴史学者・政治学者の小菅信子さんといった方がたの他、フリーアナウンサーの嶋村聖子さん、白石小百合さん、小尾渚沙さん、歌人の山本かね子さん、アイドルグループME:Iの飯田栞月さんなど、幅広い分野でリーダーシップを発揮し、社会に貢献する女性たちが巣立っています。

国府台女子学院は、創立以来受け継がれてきた建学の精神を基盤としつつ、常に時代の変化に対応した教育内容を取り入れています。歴史と伝統を大切にしながら、生徒一人ひとりの成長を温かく見守り、未来を担う女性たちが、社会で自らの輝きを発揮できるよう、全教職員が一体となって教育活動に取り組んでいます。

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