国民戦線 (ベルギー)

国民戦線（フランス語: Front national）は、かつてベルギーに存在した政党です。主にフランス語圏であるベルギー南部のワロン地域を基盤として活動し、政治的立場としては極右に分類されていました。

1985年に結成され、その結党にはフランスの国民戦線（現在の国民連合）からの影響があったとされています。政策としては、移民に反対する姿勢を強く打ち出していました。しかし、ベルギーの国政においては、連邦制に批判的な立場を取り、統一国家の維持を主張していました。この点が、同じく極右政党でありながら、フランドル地域の分離独立を主張するフラームス・ベランフとは相容れない点でした。

ベルギーの議会においては、2007年の総選挙で一定の勢力を持つことができました。具体的には、下院に相当する代議院と、上院に相当する元老院で、それぞれ1議席を獲得しました。しかし、その後の2010年の総選挙では、両院ともに議席を獲得することができず、議会における影響力を失いました。そして、2012年には解党という決断に至りました。

国民戦線は、短期間ではありましたが、ベルギーの政治において独自の存在感を示しました。特に、ワロン地域における支持基盤や、移民政策に対する独自の主張は、ベルギーの政治地図に一定の影響を与えたと言えるでしょう。解党後も、その思想や政策は、他の政党や政治運動に影響を与えている可能性があります。

関連情報として、党の公式サイトが外部リンクとして存在していました。

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