国立オリンピック記念青少年総合センター

概要

国立オリンピック記念青少年総合センター（NYC）は、東京都渋谷区代々木に位置する社会教育施設であり、青少年の健全な育成を目的とした研修センターです。文部科学省所管の独立行政法人国立青少年教育振興機構によって運営されており、一般的には「国立オリンピックセンター」や「オリセン」という愛称で親しまれています。

この施設の歴史は、1909年に陸軍省が代々木練兵場を開設したことに始まります。その後、1920年には隣接する御料地の一部が併合されました。終戦後、練兵場は進駐軍に接収されワシントンハイツとなりましたが、1964年の東京オリンピック開催を機に日本に返還されました。オリンピック期間中は選手村として利用され、閉会後にその一部が青少年総合センターとして活用されることになりました。

1965年4月に特殊法人が設立され、翌年1月から研修生の受け入れが開始されました。当初は体育館や研修棟、浴場などが設置されましたが、施設の老朽化や社会の変化に対応するため、1988年に大規模な改築工事が決定しました。1992年から2001年にかけて段階的に工事が行われ、宿泊棟、国際交流棟、センター棟、スポーツ棟、カルチャー棟などが新設されました。特にカルチャー棟は、音楽や演劇、舞踊などの文化活動の場として、青少年団体に広く利用されています。

施設は宿泊費や使用料が比較的安価であるため、個人利用のほか、スポーツ団体や企業研修、修学旅行生の宿泊、NPOや学生団体の集会など、幅広い用途で利用されています。また、かつては中国残留孤児の捜索団の定宿としても知られていました。2010年からは、宿泊棟の一部が個人利用も可能となり、利便性が向上しています。

沿革

1965年：東京オリンピック選手村跡地に、文部省所管の特殊法人としてオリンピック記念青少年総合センターが設立。
1980年：文部省附属の国立オリンピック記念青少年総合センターに移行。
1991年：整備基本構想に基づき工事着工。
2001年：文部科学省所管の独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターに改組。
2006年：独立行政法人国立青少年教育振興機構に統合。
2009年：公設派遣村が設置。
2012年：施設内の東京代々木ユースホステルが営業終了。

交通

小田急線参宮橋駅：徒歩7分
東京メトロ千代田線代々木公園駅：4番出口から徒歩10分

ギャラリー

(ギャラリーに関する記述は省略)

その他

センター内にはコンビニエンスストア（生活彩家青少年総合センター店）が設置されています。

脚注

(脚注に関する記述は省略)

参考文献

東京ふる里文庫11 東京にふる里をつくる会編 『渋谷区の歴史』名著出版、1978年。

関連項目

国際オリンピック委員会
日本オリンピック委員会
国立代々木競技場
多目的ホール

外部リンク

独立行政法人国立青少年教育振興機構
国立オリンピック記念青少年総合センター

もう一度検索