国立国会図書館分類表

国立国会図書館分類表（NDLC）

国立国会図書館分類表（National Diet Library Classification、略称：NDLC）は、日本の国立国会図書館で採用されている図書分類法です。この分類表は、図書館資料を体系的に整理し、利用者が求める資料を効率的に見つけられるように設計されています。

特徴

NDLCの最大の特徴は、その記号法にあります。ローマ字と整数を組み合わせた混合型非十進法を採用しており、例えば「ND511」のように表現されます。「N」は科学技術、「ND」は電気工学、「ND511」は電気通信というように、記号が細分化された分野を表します。この方式は、資料をより詳細に分類することを可能にしています。

また、社会科学部門を重視している点もNDLCの大きな特徴です。分類体系の最上位に、経済・産業（D）、社会・労働（E）、教育（F）、歴史・地理（G）といった社会科学の諸部門が割り当てられています。さらに、「A」に政治・法律・行政を割り当てているのは、国会図書館としての性格を反映したものです。

NDLCは、日本で最も一般的に使われている日本十進分類法とは異なり、社会科学分野をより深く、詳細に分類することに重点を置いています。このため、社会科学系の研究者や専門家にとって、NDLCは非常に有用なツールとなっています。

歴史

NDLCの初版は、1963年3月20日に刊行されました。その後、1987年3月に改訂版が刊行され、分類体系の改善が図られました。2003年3月28日には、国立国会図書館のウェブサイトでNDLCが公開され、現在ではインターネットを通じて誰でも最新版を参照できるようになっています。これにより、図書館関係者だけでなく、一般の利用者もNDLCに触れる機会が増えました。

分類体系

NDLCの大要は以下の通りです。

A：政治・法律・行政
B：議会資料
C：法令資料
D：経済・産業
E：社会・労働
F：教育
G：歴史・地理
H：哲学・宗教
K：芸術・言語・文学
M～S：科学技術
U：学術一般・ジャーナリズム・図書館・書誌
V：特別コレクション
W：古書・貴重書
X：関西館配置資料
Y：児童図書・簡易整理資料・教科書・専門資料室資料・特殊資料
Z：逐次刊行物

これらの大綱に基づき、さらに詳細な分類が設けられています。

採用図書館

NDLCは、国立国会図書館のほか、以下の図書館でも採用されています。

国立国会図書館（洋書は1968年から、和書は1969年から適用開始）
京都大学附属図書館（1983年以降）
東北大学附属図書館（本館・北青葉山分館）
国際日本文化研究センター図書館（日本語・中国語・韓国語図書のみ）

これらの図書館では、NDLCに基づいて資料が整理されており、利用者にとって効率的な資料検索が可能になっています。

まとめ

国立国会図書館分類表は、国立国会図書館が作成した、資料を体系的に分類するための重要なツールです。記号法、社会科学部門の重視、詳細な分類体系など、多くの特徴を持っており、利用者にとって有用な情報を提供します。インターネットで公開されているため、最新の情報を誰でも参照できます。図書分類法に関心のある方や、図書館で資料を探す際には、NDLCを参考にすると良いでしょう。

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