国立病院機構南九州病院

独立行政法人国立病院機構南九州病院：地域医療を支える中核施設

鹿児島県姶良市に位置する独立行政法人国立病院機構南九州病院は、南九州地域における医療の中核を担う重要な役割を担う病院です。呼吸器疾患、神経難病、小児慢性疾患など、幅広い診療科を有し、高度な医療技術と充実した設備により、地域住民の健康と生活の質向上に貢献しています。

呼吸器疾患診療の中核

本病院は、肺がん、慢性呼吸不全など、呼吸器疾患の診療において南九州地域の中核施設として機能しています。特に、結核診療においては県内最終拠点病院としての役割を担い、多剤耐性結核患者専用の病棟（20床）を備え、エイズを併発した結核患者の診療にも協力しています。高度な医療技術と専門的な知識を持つ医療スタッフが、患者一人ひとりに最適な治療を提供しています。

神経難病・筋ジストロフィー診療の基幹施設

ALS、パーキンソン病などの神経難病や筋ジストロフィーの診療においても、鹿児島県を代表する基幹施設としての役割を担っています。県下唯一の筋ジストロフィー専門病棟（80床）を有し、専門性の高い医療チームが、患者さんの症状や生活状況に合わせた適切な医療を提供しています。

小児慢性疾患への取り組み

厚生労働省の小児慢性疾患地方基幹施設にも指定されており、脳性麻痺児の早期診断・早期治療に力を入れています。母子入院によるボイター法・ボバース法などのリハビリテーションを実施し、子どもの発達を支援しています。重症心身障害児及び発達障害児のための療育専門病棟（135床）も設置し、入院中の学童児には隣接する県立加治木養護学校と連携して教育を行っています。遺伝カウンセリングにも対応しており、幅広いニーズに対応できる体制を整えています。

歴史と発展

本病院は、国立加治木療養所と国立帖佐療養所が統合された歴史を持ちます。昭和19年の国立医療団加治木療養所の創設以来、幾多の変遷を経て、平成16年には独立行政法人国立病院機構南九州病院として新たな一歩を踏み出しました。長年にわたる歴史と経験を活かし、常に最新の医療技術を取り入れ、地域医療の更なる発展に貢献しています。

診療科とアクセス

内科、脳神経内科、呼吸器内科、呼吸器外科、循環器内科、小児科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、臨床検査科、緩和ケア内科、消化器内科など、幅広い診療科を有しています。（外科は休診中）

交通アクセスは、JR日豊本線「帖佐駅」または「加治木駅」からバス、九州自動車道加治木インターチェンジからもアクセス可能です。鹿児島空港からも車で約20分とアクセスも良好です。

地域医療連携拠点病院としての役割

本病院は、地域がん診療連携拠点病院、呼吸器センター、神経難病センター、小児発達センターとしての機能も有し、地域医療機関との連携を強化することで、包括的な医療を提供しています。

今後も、地域住民の健康を守るため、高度な医療技術と温かい医療を提供し続けることを目指しています。

もう一度検索