国立病院機構箱根病院

独立行政法人国立病院機構箱根病院

独立行政法人国立病院機構箱根病院は、神奈川県小田原市に位置する医療機関で、日本国内における神経・筋疾患の専門医療を提供しています。この病院は、旧称国立療養所箱根病院であり、独立行政法人国立病院機構が運営を担っています。

歴史的背景

箱根病院の設立には、戦前の歴史が深く絡んでいます。第二次世界大戦前、特に日中戦争の影響を受けて、戦傷後遺症を抱える患者たちを受け入れるための療養所として設立されました。この時期、箱根病院は全国唯一の戦傷脊損患者を専門に扱う施設でした。旧箱根療養所の資料は、東京都千代田区にある「しょうけい館」に展示され、歴史を後世に伝えています。

沿革

箱根病院の沿革は以下の通りです。1907年に陸軍省によって廃兵院が設置されて以来、多くの変遷を経ています。1923年には内務省へ移管され、1934年には傷兵院へと改称されました。その後、1936年に現在の小田原市に移転し、1939年には軍事保護院として再編されます。1940年には、日中戦争による戦傷脊損患者を収容するための傷痍軍人箱根療養所が併設され、1945年には国立箱根療養所と改称されました。

1975年には国立療養所箱根病院に名称が変更され、1981年には附属リハビリテーション学院が設立されました。その後、2001年に厚生労働省へ移管され、2004年に現在の独立行政法人国立病院機構箱根病院として再編成されました。

診療科

箱根病院では、幅広い医療サービスが提供されています。主な診療科には、神経内科、内科、整形外科、リハビリテーション科、泌尿器科があり、各分野で専門医による診療が行われています。

医療機関の指定等

箱根病院は、さまざまな医療機関としての指定を受けています。保険医療機関、労災保険指定医療機関、指定自立支援医療機関（更生医療・育成医療）などが含まれます。身体障害者福祉法や生活保護法に基づく指定がなされており、特に戦傷病者に対する特別援護法指定医療機関としての役割も果たしています。さらに、原子爆弾被爆者に対しても医療を提供しています。

アクセス

交通面では、箱根登山電車の風祭駅から徒歩わずか2分の距離にあり、非常にアクセスが良好です。交通機関を利用することで、スムーズに来院できる環境が整っています。

まとめ

このように、独立行政法人国立病院機構箱根病院は、長い歴史を持ち、戦傷病者を含む多様な患者に寄り添った医療サービスを提供する医療機関として評価されています。専門的な治療に加え、患者の生活の質を向上させるためのリハビリテーションにも力を入れています。

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