国豊橋

国豊橋（くにとよばし）は、大阪府柏原市に位置し、大和川に架かる国道25号線（国道165号線重複）の重要な橋梁です。すぐ西側には近鉄大阪線の大和川橋梁が並行して架かっています。

概要

国豊橋は、柏原市の高井田地区と国分地区を結ぶ、地域にとって不可欠な交通路です。かつて竜田越奈良街道と長尾街道が交わる地点であり、古くから交通の要衝として機能してきました。

江戸時代には、渡し船が両岸を結んでいましたが、国分村の住民が幕府に架橋を願い出たものの、資金不足のため実現には至りませんでした。明治時代に入ると、架橋の動きが活発化し、河内国の東高野街道沿線から資金を調達し、1870年（明治3年）に最初の木橋が建設されました。しかし、木橋の維持には苦労が伴ったと伝えられています。

当初は「国分橋」と呼ばれていましたが、国分と高井田の間に架かることから「くにたか（国高）」、さらに転じて「国豊（くにたか）橋」と改称されました。その後、「くにとよ」橋として親しまれるようになりました。

1932年（昭和7年）には、コンクリート製の永久橋に架け替えられ、自動車交通の発展に対応できるようになりました。しかし、交通量の増加に伴い、2車線では渋滞が頻発し、幅1.5mの歩道も手狭になったため、橋の老朽化も考慮し、上流側に新しい橋が建設されることになりました。

現在の橋は1999年11月に竣工し、3車線（片側1車線と両岸交差点の右折レーン）の車道と、両側に幅3.5mの歩行者・自転車道が設けられました。北詰交差点は、以前はT字路でしたが、国道25号を優先的に通行できるようにカーブ状に改良されました。

主要諸元

仕様：4径間ゲルバー桁橋
橋長：約180m
幅員：18.3m（車道有効幅9.5m、歩道3.5m×2、欄干その他1.8m）
位置：北緯34度34分11秒 東経135度38分10秒

周辺情報

北岸（右岸）：柏原市高井田

国豊橋北詰交差点（府道本堂高井田線の分岐点）
JR高井田駅
柏原市立堅下南小学校高井田分校
白坂神社

南岸（左岸）：柏原市国分本町1丁目

国豊橋南詰交差点
近鉄河内国分駅
* 国分交差点（南詰交差点の南。国道165号、主要地方道堺大和高田線の分岐点）


国豊橋は、地域の交通を支える重要なインフラであり、その歴史と構造は、柏原市の発展を物語る上で欠かせない要素となっています。

もう一度検索