東高野街道

東高野街道

東高野街道は、かつて京都から高野山へと続く参詣道として利用された街道です。数ある高野街道の中でも、最も東側に位置する道筋として知られています。

概要

街道は、八幡（現在の京都府八幡市）で京街道（大坂街道）から分岐し、河内国の東部を経由して、長野（現在の大阪府河内長野市）で西高野街道と合流します。そこから南は高野街道として、紀見峠、橋本を経て、高野山へと続いていました。

街道がいつ頃に形成されたのかは定かではありません。しかし、既存の集落を避けて、できる限り直線になるように通されている点から、自然発生的に形成された道ではなく、計画に基づいて建設された古代道路であると考えられています。淀川水系の河川や、かつて存在した巨大な河内湖（深野池）周辺の湿地帯を避けるように、生駒山地の麓を通っています。河内国府（現在の藤井寺市）付近で大和川を渡ると、石川の左岸に沿って進んでいました。

平安時代には、駅が設置され、京と河内国府を結ぶ官道としても重要な役割を果たしていたとされています。その後、官道としての重要性は薄れたものの、仏教信仰の一般化に伴い、高野山参りが盛んになると、参拝道として賑わうようになりました。

現在、その道筋は、府道長尾八幡線、枚方バイパス、府道枚方交野寝屋川線、府道枚方富田林泉佐野線、そして国道170号（旧道）の各道の大半に相当するか、並行しています。羽曳野市内、竹之内街道との交差地点の整備は、「歴史文化のみち東高野」として評価され、平成5年度には手づくり郷土賞（ふるさとの風景にとけこむ道）を受賞しています。

経由地（主な施設・旧跡）

京都府八幡市

八幡（京街道（大坂街道）分岐点、石清水八幡宮）
洞ヶ峠

大阪府枚方市

田口（出屋敷交差点付近）

交野市

郡津（京阪交野線郡津駅）

寝屋川市

国守

四條畷市

中野（清滝街道と交差）

大東市

野崎（野崎観音）
中垣内（中垣内越道と交差）

東大阪市

石切（石切剣箭神社）
豊浦（暗越奈良街道と交差）
瓢箪山（瓢箪山稲荷神社）

八尾市

楽音寺（十三街道と交差）
恩智（恩智神社）

柏原市

安堂

藤井寺市

船橋（新大和橋、船橋の渡船）
国府（河内国府所在地、長尾街道・竜田越奈良街道交点）
道明寺（道明寺天満宮）

羽曳野市

誉田（誉田八幡宮）
古市（古市街道、竹内街道と交差）

富田林市

富田林寺内町
甲田（錦織神社）

河内長野市

長野（西高野街道と合流）

関連項目

高野街道
高屋城

外部リンク

* 東高野街道ウォーキングマップ - 大阪府のページ

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