国道300号

国道300号の概要

国道300号（こくどう300ごう）は、山梨県の富士吉田市から南巨摩郡身延町に至る一般国道です。この路線は、富士山の北東麓に沿って開通しており、自然の美しさを楽しむことができるため、多くの観光客が訪れます。

路線の概要

国道300号は、富士吉田市の国道138号の起点である上宿交差点からスタートします。そこから北麓の山裾に沿って西へ進み、富士五湖の一つである本栖湖を経由しながら、南西部の南巨摩郡身延町に至ります。この路線上の主な通過地点には、南都留郡富士河口湖町の船津、鳴沢村、富士河口湖町本栖、身延町常葉が含まれます。

実際の路線の長さは25.0 kmで、そのうちの24.9 kmは現道として利用されています。国道300号の一部は、国道139号と重複している区間です。

歴史

この国道300号は、1970年4月1日に一般国道として指定されました。それ以来、様々な改修工事が行われ、現在に至っています。

路線状況

本栖湖を基点に、国道300号の単独区間は始まります。本栖交差点を出発すると、国道は本栖湖の北岸を通り、しばらくすると現道と旧道に分かれます。旧道は山梨県道709号本栖湖畔線に指定されています。過去には、中之倉隧道という隧道が存在していましたが、大型車両の通行が難しいことから、1986年に新たに中之倉トンネルが貫通し、現在ではそのトンネルが主要な交通路となりました。

中之倉トンネルを越えた後、甲州いろは坂と呼ばれる約8 kmのヘアピンカーブが続き、特に秋になると紅葉が美しいため、多くのドライバーが訪れます。これらのカーブは、自然に囲まれた道路の魅力を引き立てています。

中之倉集落以降もカーブが続き、かつては沿道を流れる常葉川に沿って設けられていた道路も、近年のトンネル工事により大幅に改良されています。常葉トンネルを越えると、さまざまな交差点や道路との合流地点があります。最終的には、富山橋を渡って国道52号との交点である上沢交差点に到着します。

バイパスの整備

国道300号には、いくつかのバイパスが整備されています。

• - 中之倉バイパス: 中之倉地区から灯地区を通る全長5 kmのバイパスで、段階的に供用が開始されています。
• - 古関バイパス: 常葉地区でのヘアピンカーブを解消し、2002年に開通しました。
• - 常葉バイパス: 常葉地区の混雑を緩和するため、1981年に開通しました。
• - 波高島バイパス: 富山橋の老朽化対策で、2008年に開通しました。

道の駅と交通量

路線上には、道の駅なるさわ（南都留郡鳴沢村）や道の駅しもべ（南巨摩郡身延町）があります。また、交通量は平日でも非常に多く、観光客にとって重要な位置を占めています。

総評

国道300号は、交通手段としてだけでなく、自然を楽しむための貴重なルートとなっています。特に富士山の景観を楽しみながらのドライブは、多くの人々にとって特別な体験です。今後も、その美しい景色を保ちながら、訪れる人々を迎え入れることでしょう。

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