国道396号

一般国道396号：遠野から盛岡へ至る歴史と風景の道

国道396号は、岩手県遠野市を起点とし、盛岡市に至る全長約58.1kmの一般国道です。古くから遠野と盛岡を結ぶ重要な交通路として利用され、別名『旧釜石街道』と呼ばれています。本稿では、国道396号の歴史、地理的特徴、整備状況などについて詳しく解説します。

歴史：街道から国道へ

国道396号の前身は、複数の県道が統合された路線です。遠野市と花巻市大迫町間は、1954年に『盛岡釜石線』として主要地方道に指定され、その後、大迫町から盛岡市間は1959年に『盛岡大迫線』として県道に認定されました。これら二つの県道の区間を統合し、1971年には『盛岡遠野線』として主要地方道に指定。そして、1982年4月1日、現在の一般国道396号として正式に指定されました。

国道指定後は、交通量の増加に対応するため、複数のバイパスが整備されました。代表的なものに、遠野市にある小峠バイパス、花巻市大迫町の大迫バイパス、盛岡市にある乙部バイパスなどがあります。これらのバイパス整備により、交通渋滞の緩和や安全性の向上が図られました。

地理：多彩な地形と風景

国道396号は、遠野盆地から始まり、北上川沿いを経て盛岡盆地へと至るルートです。その間、山間部や平野部を縦断し、変化に富んだ地形と風景を見せてくれます。特に、山間部を通過する区間では、自然豊かな景色を楽しむことができます。

ルート上には、いくつかの自治体を経ており、それぞれの地域に独特の文化や歴史を感じることができます。遠野市は、数々の伝説や民話で知られる地域であり、花巻市大迫町は自然豊かな環境が残る地域です。また、紫波町を通過する際には、歴史的な建造物や、豊かな田園風景を目にすることができます。

路線状況：バイパスと重複区間

国道396号は、複数のバイパスによって構成されており、これらのバイパスは交通渋滞の緩和や安全性の向上に大きく貢献しています。また、紫波郡紫波町から盛岡市にかけては、国道456号と重複区間があります。

さらに、国道396号沿いには『道の駅 紫波』が整備されており、ドライバーの休憩場所や地域の情報発信拠点としての役割を果たしています。

主要な交差道路

国道396号は、他の主要道路と数多くの交差点で交差しています。代表的なものとしては、国道283号との交点（遠野市）、国道4号との交点（盛岡市）、そして国道456号との重複区間などがあります。これらの交差点は、地域間の交通を円滑に繋ぐ上で重要な役割を担っています。

まとめ

一般国道396号は、遠野市と盛岡市を結ぶ重要な交通路であり、その歴史と整備状況は地域の経済発展や生活に密接に関連しています。今後、さらなる交通量の増加が見込まれることから、道路整備の継続的な取り組みが期待されます。また、周辺地域の魅力を発掘し、観光ルートとしての活用も検討すべきでしょう。歴史と自然が織りなす美しい風景を眺めながら、快適なドライブを楽しめる路線として、今後もその役割を果たし続けることが期待されます。

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