国道398号

国道398号：東北地方を横断する歴史と自然の道

国道398号は、宮城県石巻市を起点に、登米市、栗原市、秋田県湯沢市を経て、由利本荘市に至る一般[[国道]]です。太平洋と日本海を結ぶ重要な路線であり、東北地方の中央部を東西に貫く全長約287キロメートルに及ぶ道路です。

東北地方の心臓部を走るルート

国道398号は、宮城県石巻市から秋田県由利本荘市まで、東北地方の中央部を横断するルートで計画されています。その経路の中央部は、古くから交通路として利用されてきた小安街道（湯浜街道）の一部であり、秋田県湯沢市と宮城県栗原市を花山峠と湯浜峠を越えて結んでいます。

宮城県側では、栗原市、登米市、そして南三陸町といった県北の地域を東西に繋ぎます。しかし、登米市と石巻市間は国道45号が南北に直結しているため、398号はこれらの都市間を結ぶ主要な道路とはなっていないのが現状です。石巻市から女川町に至る女川街道、三陸海岸沿いを走る道路、そして南三陸町から登米市へ向かう本吉街道などは、それぞれ地域の交通を支える重要な役割を担っています。

秋田県側では、湯沢市から由利本荘市へと繋がっていますが、国道107号との重複区間を除くと、由利本荘市と横手市を結ぶ本荘街道からはやや外れた位置にあります。

歴史と変遷

国道398号は、1982年に湯沢市と石巻市を結ぶ路線として指定されました。その後、1993年には石巻市から本荘市へと延伸され、現在のルートが確定しました。これは、旧宮城県道の石巻女川線、女川志津川線、湯沢築館志津川線を国道に格上げする形で行われたものです。

2008年の岩手・宮城内陸地震では、秋田県と宮城県の県境付近で土砂崩れが発生し、通行止め区間が生じました。しかし、2010年には復旧工事が完了し、全線開通を果たしました。その後、2011年の東日本大震災では沿岸部が津波の被害を受け、通行止めとなりましたが、段階的な復旧が進められ、現在では全線で通行が可能となっています。

近年では、石巻バイパスなどのバイパス整備や、崎山トンネル、相川復興道路、雄勝復興道路などの開通により、交通の安全性と利便性が向上しています。

路線状況と交通規制

国道398号は、山間部や峠道が多く、気象条件に左右される区間も存在します。女川町から石巻市雄勝町にかけての山間部は、24時間連続雨量120mmで通行止め規制が実施されます。また、宮城県と秋田県の県境にある花山峠は、冬季通行止めとなります。

バイパスと重複区間

沿線には石巻バイパス、北方バイパス、大湯道路などのバイパスが整備され、交通渋滞の緩和や安全性の向上が図られています。また、国道45号、国道342号、国道346号、国道457号、国道107号、国道105号、国道108号など、複数の国道と重複する区間も存在します。

道路施設と景観

国道398号沿いには、曽波神大橋、新北上大橋といった大規模な橋梁や、新水界トンネル、分波トンネル、釜谷トンネルなどのトンネルが多数存在します。また、花山峠や湯浜峠といった、東北地方の豊かな自然を象徴する峠道も魅力の一つです。

道の駅おながわ、道の駅さんさん南三陸、道の駅路田里はなやま、道の駅東由利、道の駅うごなど、各地域を代表する道の駅も点在し、観光拠点としての役割も果たしています。

まとめ

国道398号は、東北地方の太平洋側と日本海側を繋ぐ重要な交通路であり、歴史と自然が織りなす魅力的なルートです。沿線には様々な見どころがあり、ドライブやツーリングを楽しむにも最適な道路となっています。ただし、山間部や峠道など、通行に注意が必要な区間もあるため、安全運転を心がけて通行しましょう。

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