国道432号

国道432号：広島と島根を繋ぐ重要な交通路

国道432号は、広島県竹原市を起点とし、島根県松江市を終点とする、全長約210キロメートルに及ぶ一般国道です。広島県と島根県を横断する重要な交通路として、地域経済や文化交流に大きく貢献しています。本稿では、国道432号の概要、歴史、路線状況、地理的特徴、そして管理体制について詳細に解説します。

1. 路線概要

国道432号は、広島県竹原市で国道185号と交差し、島根県松江市で国道9号、国道54号、国道180号と接続します。途中の主要な経由地として、広島県では賀茂郡大和町、世羅郡世羅町、世羅郡甲山町、庄原市などが挙げられ、島根県では仁多郡仁多町を通過します。

総延長は211.8キロメートルで、そのうち広島県内が約139キロメートル、島根県内が約73キロメートルを占めています。重用延長は4.1キロメートル、実延長は207.7キロメートルです。現道は203.7キロメートル、旧道は3.1キロメートル、新道は0.9キロメートルとなっています。

2. 歴史

国道432号は、1982年（昭和57年）4月1日に、それまでの主要な県道を昇格させる形で一般国道として指定されました。それ以前は、複数の県道の路線が繋がっており、それぞれ竹原市から松江市に至る経路の一部を形成していました。

具体的には、広島県側の路線としては、広島県道29号竹原吉田線、広島県道30号河内甲山線、広島県道25号三原東城線、広島県道24号福山庄原線、広島県道44号庄原新市線などが含まれ、島根県側では、広島県道・島根県道10号三次安来線、島根県道37号松江広瀬線などが含まれていました。現在でも、一部区間では重複指定が残されています。
近年では、2022年1月16日には大庭バイパスの一部区間が開通するなど、段階的な整備が進められています。

3. 路線状況

国道432号は、山間部を通過する区間が多く、勾配のきつい箇所や、カーブの多い区間も見られます。そのため、安全運転を心がける必要があります。

近年、交通量の増加や老朽化への対応として、バイパス整備や道路改良事業が積極的に行われています。主なバイパスとしては、竹原バイパス、世羅バイパス、甲山バイパス、菅原広瀬バイパス、東岩坂バイパス、大庭バイパスなどが挙げられます。これらのバイパス整備によって、交通渋滞の緩和や走行時間の短縮が期待されています。

4. 地理的特徴

国道432号は、広島県と島根県を横断する際に、複数の峠を越えています。代表的な峠としては、粟石峠、王居峠、王貫峠、久比須峠などが挙げられます。これらの峠は、かつては交通の難所でしたが、道路整備によって現在では比較的安全に走行できるようになっています。

また、沿道には、自然豊かな風景や歴史的な建造物、観光地なども多く存在しています。ドライブがてら、これらの観光地を巡るのも良いでしょう。

5. 管理体制

国道432号の管理は、広島県と島根県によって分担されています。広島県内は、西部建設事務所東広島支所、東部建設事務所三原支所、東部建設事務所、北部建設事務所庄原支所がそれぞれ担当区間を管理しています。島根県内は、雲南県土整備事務所仁多土木事業所、松江県土整備事務所広瀬土木事業所、松江県土整備事務所が管理を行っています。

6. まとめ

国道432号は、広島県と島根県を繋ぐ重要な交通路であり、地域社会の発展に大きく貢献しています。今後とも、安全で快適な道路環境の維持・向上のため、関係機関による継続的な整備・管理が重要です。

もう一度検索