国鉄クモル23形電車

クモル23形電車

クモル23形は、日本国有鉄道（国鉄）において1960年代初頭に製造された旧型の電動貨物車両です。この形式は、特にそのユニークな構造と用途において注目されます。一般的に言えば、クモル23形は両運転台式の貨物運搬ための制御車両であり、全長が約17メートルのサイズを持っています。この車両は、クモハ11形やクモニ13形の改造によって製作され、合計7両が製造されました。

車両の特長

クモル23形の最大の特徴は、中央部が無蓋とされている独特なデザインです。この無蓋部は、荷物の積載や輸送の利便性を高めるために設けられ、凹型の車体形状がその印象を強烈にしています。さらに、有蓋部分は前方のみまたは両側に設置されているタイプがあり、その設計は各車両によって異なります。

各形式の詳細

• - クモル23000

1959年に製作されたこの車両は、クモハ11形200番台を改造したものです。有蓋室は前位のみで、後位には運転台が存在するシンプルな構造が特徴です。また、雨樋の形状が違っており、デザインのバリエーションを示しています。荷重は無蓋部が10トン、有蓋部が2トンの積載能力があります。

• - クモル23001・23002

1963年にクモハ11形100番台を改造して作られたこれらの車両は、無蓋部のあおり戸が23000よりも250mm低く設計されています。23002の前面デザインは、ノーシルの形状を採用しており、新しいデザイン要素が見受けられます。荷重は無蓋部が9トン、有蓋部が3トンです。

• - クモル23003

同じく1963年に改造されたこの車両は、クモニ13形（旧モハ34形）の一部として製作されました。無蓋部は木製のあおり戸が使用されており、特有のデザインを持っています。

• - クモル23010

1961年に改造されたこの形式は、クモニ13形をベースにしており、前後両側に有蓋室が存在します。無蓋部の側板は鋼製ですが、特異な設計によって多様性が生まれています。荷重は無蓋部と有蓋部共に5トンです。

• - クモル23050

この車両も1961年に製作され、前後両側に有蓋室が設けられています。有蓋部と無蓋部の構造がほぼ均等であり、荷重は5トンです。

• - クモル23060

1963年に改造されたこの車両は、前位の有蓋室のみで後位は運転室のみのシンプルなデザインです。荷重容量は無蓋部と有蓋部ともに5トンと設計されています。

まとめ

クモル23形の電動車両は、国鉄における独自の位置を占めており、運送業務を効率化するための重要な役割を果たしました。その特徴的なデザインと多様性は、鉄道ファンにとっても高い関心の対象となっています。これらの車両は、日本の鉄道史において一つの重要な節目を形成しています。

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