国鉄C11形コンテナ

国鉄C11形コンテナ

国鉄C11形コンテナは、日本国有鉄道（国鉄）およびその後の日本貨物鉄道（JR貨物）が使用していた鉄道輸送用の有蓋コンテナです。このコンテナは1966年（昭和41年）に初めて製造され、C10形に続く形で6,690個が生産されました。コンテナの長さは11フィート、一般には10フィートと呼ばれています。

構造とデザイン

C11形コンテナは、設計において特異な特徴を有しています。両側と片側の妻扉を持つ三方開きの設計で、外法寸法は高さ2,356mm、幅2,392mm、長さ3,301mmです。また、自重は約1.2トンです。内容積は14.3m³で、最大積載量は5トンに設定されています。

このコンテナは、外観が黄緑6号に塗装されており、そのデザインは中央部の扉が目立つため、一見して独特の外観を持っています。数少ない三方開きのコンテナの1つであることから、他のコンテナと一線を画しており、周囲で比較的長い期間にわたり使用されていました。

運用と廃止

1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化の際には、全体で202個のC11形コンテナが日本貨物鉄道に引き継がれました。しかし、その後、18C形や18D形などの新しいタイプのコンテナが登場したことで、C11形の利用は次第に縮小し、最終的には用途が廃止されることになりました。2001年（平成13年）度には全てのC11形コンテナが廃棄されることとなりました。

まとめ

国鉄C11形コンテナは、そのユニークなデザインと実用性によって、長年にわたり日本の鉄道輸送に寄与してきましたが、新しいコンテナ形式への移行に伴い、その歴史に幕を下ろしました。今後も鉄道貨物輸送の一端を担ったコンテナとして、鉄道ファンや歴史愛好家に記憶されることでしょう。

参考文献

貨車技術発達史編纂委員会（編著）『日本の貨車 技術発達史 明治5（1872）年〜平成16（2004）年』社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月に出版された書籍を参考にしています。また、関連情報としてJR貨物の他のコンテナ形式についても興味深い資料が存在します。

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