国鉄DD41形ディーゼル機関車

DD41形ディーゼル機関車の概要

DD41形ディーゼル機関車は、日本国有鉄道（国鉄）で試験的に導入された電気式ディーゼル機関車です。1954年に東芝で製造され、主に入換用としての運用が考慮されていました。機関車の設計と開発の背景には、戦後日本における国鉄のディーゼル機関車の導入計画が影響を与えています。

製造の背景

第二次世界大戦後、日本の交通機関は新しい動力源にシフトしようとしていました。国鉄はディーゼル機関車の開発を目指しており、その過程で国内メーカーは国鉄向けに独自の機関車の設計を進めていきました。この結果、数種類の試作機関車が国鉄に貸し出され、その中でDD41形も特に入換用途として位置付けられました。これらの試作機関車は、一部が正式に国鉄によって購入され、運用に入ったといいます。

構造の特徴

DD41形は、エンジンにアメリカのクーパー・ベッセマー社が製造した水冷直列6気筒ディーゼル機関FWL-6T形を採用し、電気方式で動力を伝達する構造を持っています。そのため、他のモデルに比べてコンパクトなデザインが特徴的で、地方列車の運行に適していました。また、経済性を考慮して台車や電動機部分には溶接構造が採用されています。

車体デザインは、ボンネット部分が高く、運転台が一端に位置するエンドキャブ形状でした。このため、アメリカの47 - 60トン級スイッチャーを彷彿とさせる独特の容姿を備えています。塗装は落成当初、アイボリー地に赤の配色が施され、後には国鉄標準のぶどう色に変更されました。これにより、視認性が向上しつつも、デザイン性も大切にされています。

運用とその経歴

DD41は、大宮機関区に配備され、主に大宮駅構内での入換作業に使用されました。1958年には国鉄によって正式に購入され、DD90形に改称されました。その後、大宮操車場に留まって運用されましたが、主に輸入された部品に依存していたため保守の面で困難を抱え、時折休車状態になることもありました。最終的には1971年に廃車となりました。

主要諸元

• - 全長: 11,274 mm
• - 全幅: 2,800 mm
• - 全高: 3,861 mm
• - 運転整備重量: 59.5 t
• - 機関: クーパー・ベッセマー製FWL6T形直列6気筒ディーゼル機関1基
• - 出力: 660 ps / 1,000 rpm
• - 動力伝達方式: 電気式
• - 最大運転速度: 85 km/h

DD41形ディーゼル機関車は、日本の鉄道史において重要な位置を占める存在であり、その独自の技術とデザインは今も多くの鉄道ファンや研究者に愛されています。

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