国鉄R12形コンテナ

国鉄R12形コンテナについて

国鉄R12形コンテナは、日本国有鉄道（国鉄）が1967年に製造した冷蔵コンテナです。このコンテナは、鉄道輸送用の一種規格（約11フィート）として設計されています。

概要

R12形コンテナは、1967年度に富士重工業で50個が製造されました。これらのコンテナは、クレーンによる荷役が可能なように設計されており、枝肉の輸送に特化した機能を備えています。この形式の特筆すべき点は、室内に140個の吊り下げ用フックが装備されているため、枝肉を効率よく搬送することができることです。外観は前型のR11形と酷似しており、識別が難しいため、利用時には注意が必要です。

R12形の吊り下げ用フックは、7個ずつ20本の吊棒に取り付けられていますが、他の荷物の輸送にも対応できるように2段の棚も設けられています。この機能により、多用途に利用可能です。

構造

このコンテナの基本寸法は以下の通りです：

• - 全長: 3,327.9 mm
• - 全幅: 2,350.6 mm
• - 全高: 2,350.2 mm
• - 最大荷重: 5 t
• - 自重: 1.8 t
• - 容積: 10.2 m³

扉は片側の妻面に1か所設置されており、外観は白色で仕上げられています。

歴史

国鉄R12形コンテナは、1976年度に最後の12個が使用された後、廃止され形式が消滅しました。約9年の運用期間を経て、その役割を終えましたが、国内の鉄道貨物輸送において重要な役割を果たしました。

参考文献

R12形コンテナに関する詳細は、以下の資料にて確認できます。

• - 『日本の貨車 技術発達史 明治5年〜平成16年』 – 社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月
• - 『国鉄コンテナのすべて 上』 – ネコ・パブリッシング、2009年9月

このように、国鉄R12形コンテナは、技術の進化とともに輸送の効率性を高めた重要な貨物コンテナの一つです。

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