国際ロータリー

国際ロータリーについて

国際ロータリー（Rotary International、略称RI）は、世界中のロータリークラブを会員とする連合組織です。この組織は、ロータリー財団も併設しており、国際親善奨学生を世界各国に派遣する活動を行っています。日本から派遣された有名な奨学生には、緒方貞子がいます。彼女は戦後、アメリカ合衆国に派遣されました。

中央事務局と会員数

国際ロータリーの中央事務局は、アメリカ合衆国イリノイ州エバンストンにあります。アメリカがロータリークラブ数や会員数で世界1位を誇っており、2014年10月末時点で201カ国と地域に3万4558クラブが存在し、会員総数は122万115人でした。

ロータリーの年度は毎年7月1日から翌年6月30日までで、役員の任期は1年が原則です。再任は基本的に行われません。2020-21年度のRI会長にはドイツのホルガー・ナックが選ばれました。

歴史の始まり

国際ロータリーの起源は1905年にさかのぼります。アメリカのシカゴで、弁護士のポール・ハリスが友人と共に相互扶助を目的とした親睦クラブを設立しました。このクラブは、メンバーの事務所を会合の場として利用したため、「ロータリークラブ」と名付けられました。その後、アメリカ各地にクラブが広まり、1910年には全米ロータリークラブ連合会が結成され、さらに国際的な広がりを見せる中で1912年に「ロータリークラブ国際連合会」、「1922年には国際ロータリー」と改称されました。

目的と綱領

RIの目的は、奉仕の理想を広め、育成することにあります。具体的な目標には、知り合いを増やし、職業倫理を高め、個人や社会での奉仕の理想を実践し、国際的な理解と友好、平和を推進することが含まれています。

公式標語である「超我の奉仕」（Service Above Self）は、1911年に最初に発表され、1950年に正式に採用されました。また、他にも「最も良く奉仕する者が最も多く報われる」という標語も存在しています。

組織体制

国際ロータリーの運営は理事会を中心に行われており、そこにはRI会長や次期会長、各地域から選ばれた理事が含まれています。地区ガバナーも重要な役割を担い、各地域内で国際ロータリーの方針を推進します。日本は３ゾーンに分かれ、地区にはガバナーが設置されています。

奉仕部門

RIは、奉仕活動を推進するために、以下の5つの奉仕部門に分かれています。
1. クラブ奉仕部門
2. 職業奉仕部門
3. 社会奉仕部門
4. 国際奉仕部門
5. 新世代奉仕部門

特に新世代プログラムによって、若者を中心としたクラブの設立が奨励され、ロータリークラブに続く重要な「ロータリーファミリー」として位置づけられています。これにより、地域の青年たちが奉仕活動に参加する機会が増えています。

様々なクラブ

ロータリーの活動は、多様な年齢層やバックグラウンドのメンバーによって支えられています。例えば、18歳から30歳を対象とするローターアクトクラブや、高校生で構成されたインターアクトクラブが存在します。これらのクラブでも奉仕活動を通じて人々との関係を深め、リーダーシップを育むことが目的です。

入会制度と国際大会

入会の資格は、自由裁量のビジネスマンや専門職業人であり、地域内の代表的な業種からの勧誘を受けることが求められます。また、RI国際大会は毎年開催され、世界各地のロータリアンが集まり、組織の発展や情報交換を行います。

このように国際ロータリーは、個人の発展と国際的な友好と奉仕を促進するための重要な役割を果たしています。

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