国際会計基準審議会

国際会計基準審議会（IASB）について

国際会計基準審議会（IASB）は、国際的な会計基準を設定するための独立した機関であり、公益の観点から一般目的財務諸表における透明性と比較可能性のある情報を提供することを使命としています。IASBは2001年に設立され、ロンドンを本拠地としています。

設立の背景と目的

IASBは、国際会計基準委員会（IASC）を改組する形で設立されました。設立の目的は、高品質で国際的に通用する会計基準の統一されたセットを作成し、世界各国での財務報告の質を向上させることにあります。具体的には、国際会計基準（IAS）や国際財務報告基準（IFRS）を策定し、それを市場や投資家に向けて提供しています。

組織とメンバーシップ

IASBは、国際会計基準委員会財団に属し、15名のメンバーで構成されています。メンバーは各国から選ばれ、会計または財務分野の専門知識を有する者が多く、国際的な視点で議論を進めています。IASBの運営には、会長と副会長が重要な役割を果たしており、特に会長のProfessor Sir David Tweedieがそのリーダーシップを取りまとめています。

解釈指針委員会（IFRIC）について

解釈指針委員会（IFRIC）は、IASBの下部機関として、IFRSを適用する際の解釈指針を策定する役割を担っています。12名のメンバーから構成され、2ヶ月ごとに公開会議を開き、積極的な議論を通じて基準の適用に関する疑問点や課題を解決しています。

関係機関との連携

IASBは、多国間の規模で運営されるため、他の会計基準設定機関との連携が重要です。リエゾン国会議と呼ばれる会議では、日本、アメリカ、イギリスなどの主要な会計基準設定主体が集まり、意見交換や情報共有を行ってきました。この協議は2005年のWSS会議への移行を経て、国際会計基準審議会の公式な場からはインデペンデントな議論の場へと変化しました。

資源と情報提供

IASBが発行する文書には、権利があり、一般の利用者向けに規定が体系的に整理されています。国際財務報告基準の冊子版やCD-ROM版は、それぞれイギリスのポンドで販売されています。

まとめ

国際会計基準審議会は、国際的な会計基準の策定とその実施において重要な役割を果たしています。透明性、比較可能性、そして質の高い会計情報を提供することによって、世界中の投資家や市場の信頼を得るための基盤を築いています。今後、IASBの活動がどのように進展していくのか、そして世界の会計基準にどのように影響するのかが注目されます。

もう一度検索