国際東洋学者会議

国際東洋学者会議（International Congress of Orientalists）は、1873年にパリで初めて開催された、東洋研究に携わる学者たちのための国際的な学術会議です。当初はヨーロッパとアメリカの研究者が中心でしたが、次第にその範囲を広げ、世界各地の研究者が集う場となりました。

会議の主な内容は、文献学や考古学に関するもので、参加者たちはそれぞれの研究成果を発表し、議論を交わしました。会議の講演集は出版され、東洋学研究の発展に貢献しました。

初期の会議は主にヨーロッパで開催されましたが、1905年の第14回会議はアルジェで開催され、初めてヨーロッパ以外の地で開催されました。その後も、コペンハーゲン、アテネ、アメリカのアナーバーなど、世界各地で開催されるようになりました。

以下に、各回の開催地と開催年を示します。

第1回（1873年）：パリ
第2回（1874年）：ロンドン
第3回（1876年）：サンクトペテルブルグ
第4回（1878年）：フィレンツェ
第5回（1881年）：ベルリン
第6回（1883年）：ライデン
第7回（1886年）：ウィーン
第8回（1889年）：ストックホルムとクリスチャニア
第9回（1892年）：ロンドン
第10回（1894年）：ジュネーヴ
第11回（1897年）：パリ
第12回（1899年）：ローマ
第13回（1904年）：ハンブルク
第14回（1905年）：アルジェ
第15回（1908年）：コペンハーゲン
第16回（1912年）：アテネ
第17回（1928年）：オックスフォード
第18回（1931年）：ライデン
第19回（1935年）：ローマ
第20回（1938年）：ブリュッセル
第21回（1948年）：パリ
第22回（1951年）：イスタンブール
第23回（1954年）：ケンブリッジ
第24回（1957年）：ミュンヘン
第25回（1960年）：モスクワ
第26回（1964年）：ニューデリー
第27回（1967年）：アナーバー
第28回（1971年）：キャンベラ
* 第29回（1974年）：パリ

国際東洋学者会議は、長年にわたり東洋学研究の発展に大きく貢献してきましたが、その活動は現在、国際アジア・北アフリカ研究会議（International Congress for Asian and North African Studies, ICANAS）に引き継がれています。ICANASは、より広範な地域を対象とし、現代的な視点を取り入れた研究発表の場として、国際的な学術交流を促進しています。

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