国際競馬統括機関連盟

国際競馬統括機関連盟（IFHA）

国際競馬統括機関連盟、略してIFHA（International Federation of Horseracing Authorities）は、世界中の競馬を統一的に管理・運営するための国際的な機関です。この組織は、各国の競馬統括機関の事務局長レベルが集結し、競馬に関するさまざまな政策の調整を行っています。その主な目的は、各国の情報や経験の交換、相互援助、共同研究等です。

設立と歴史

IFHAは1961年に設立され、アメリカ、イギリス、フランス、アイルランドの4カ国が集まった連絡委員会に由来しています。この会議はパリで行われ、「パリ国際競馬会議」とも称されます。日本は1973年の第7回会議から参加し、現在の執行協議会には12名の加盟代表が含まれています。

組織構成

IFHAは地域ごとに異なるメンバーで構成され、その中にはヨーロッパ、アメリカ大陸、アジアの各国が含まれています。現在の執行協議会の主要メンバーは以下の通りです：

• - ヨーロッパ

- オリビエ・デロワ（フランス）
- ジュリー・ハリントン（イギリス）
- ブライアン・カヴァナー（アイルランド） - 副会長

• - アメリカ大陸

- ジム・ギャグリアーノ（アメリカ） - 副会長
- ドリュー・フレミング（アメリカ）
- ジム・ローソン（カナダ）
- カルロ・ロッシ（チリ）
- オラシオ・エスポシート（アルゼンチン） - 副会長

• - アジア

- ウインフリード・エンゲルブレヒト＝ブレスゲス（香港） - 会長
- グレッグ・ニコルズ（オーストラリア）
- 後藤正幸（日本） - 副会長
- その他メンバーも任期を持ち活動しています。

また、IFHAは複数の下部組織も運営しており、禁止薬物や行為に関する委員会、馬の国際間移動に関する委員会、国際格付け及び番組企画委員会など、様々な専門の機関が存在します。これらは競馬の透明性と公正性を維持するために重要な役割を果たしています。

世界のトップ競走

IFHAは2015年から、前年のレースレーティングに基づいて「世界のトップ100 G1レース」を毎年選定しています。このランキングは、2歳戦を除くG1レースの公式レーティングの平均値をもとに算出され、競走の質を評価する指標となります。特に、牝馬が上位4着以内に入った場合は、牝馬アローワンスを考慮してレーティングが行われます。

騎手や功労者の評価

IFHAはまた、毎年活動が優れた騎手に「ワールドベストジョッキー」という賞を授与しています。この賞は、特定の期間内におけるG1レースの成績に基づいて授与され、騎手の能力を評価する重要な指標となっています。加えて、国際競馬に特に貢献した競馬関係者に贈られる「国際功労賞」も存在し、過去の受賞者には武豊騎手なども名を連ねています。

まとめ

IFHAは、国際的な競馬の発展と調和を進めるための組織として重要な役割を果たしており、競馬界全体の高い競争力と公正性を保つために多岐にわたる活動を行っています。今後も世界中の競馬の質の向上とその発展に寄与していくことが期待されています。

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