国際精神分析協会

国際精神分析協会（International Psychoanalytical Association：IPA）は、精神分析の普及と発展を目的とした世界規模の団体です。その起源は、フェレンツィ・シャーンドルによる組織化の提案に遡り、1910年にジークムント・フロイトによって正式に設立されました。初代代表にはカール・ユング、初代幹事にはオットー・ランクが就任しています。

IPAは、12,000人を超える正会員と70以上の構成団体を傘下に抱え、精神分析学の分野において重要な役割を果たしています。その活動は多岐にわたり、国際学会の開催、協会誌の発行、精神分析家の訓練と認定などが主なものとして挙げられます。

国際学会は、精神分析に関する最新の研究や臨床実践の発表、意見交換の場として、2年に一度開催されています。この国際会議は「国際精神分析学会」と呼ばれることもあり、世界中の精神分析家が集まり、活発な議論を交わします。

協会誌の発行は、精神分析の理論や臨床に関する知識の普及に貢献しています。会員だけでなく、広く一般の研究者や臨床家にとっても貴重な情報源となっています。

精神分析家の訓練と認定は、IPAの重要な活動の一つです。厳格な基準に基づいて訓練プログラムが実施され、認定を受けた精神分析家は、高度な専門知識と倫理観を備えていることが保証されます。

日本においては、日本精神分析協会がIPAの加盟団体として活動しており、日本の精神分析学の発展に貢献しています。日本精神分析学会、日本精神分析的精神医学会といった関連学会も存在し、精神分析学の研究と実践を支えています。

IPAの永久事務局はロンドンに置かれており、世界中の精神分析家との連携を強化し、精神分析学の発展に貢献しています。精神分析に関わる人にとって重要な団体です。

関連情報
精神分析学
精神分析家
日本精神分析学会
日本精神分析協会
日本精神分析的精神医学会

外部リンク
International Psychoanalytical Association (official website) （英語）

もう一度検索