国際連合ウガンダ・ルワンダ監視団

国際連合ウガンダ・ルワンダ監視団 (UNOMUR)

国際連合ウガンダ・ルワンダ監視団（UNOMUR）は、ウガンダとルワンダの国境地域で展開される国際連合による平和維持ミッションです。この監視団は、ルワンダ紛争が拡大するのを防ぐ目的で1993年6月22日に国際連合安全保障理事会の決議846に基づき設立されました。

背景

ルワンダは1962年の独立前後から、国内でツチ族とフツ族の対立が激化していました。この対立の中で、一部のツチ族は難民としてウガンダに逃れることとなりました。難民たちの中には、ウガンダの反政府勢力である国民抵抗軍（NRA）に参加する者もいました。NRAは1986年にウガンダでの政権を奪取し、元々のルワンダ組織を改編して1987年にはルワンダ愛国戦線（FPR）が結成されました。

FPRは1990年10月にウガンダからルワンダへの侵攻を開始し、この行動がルワンダ紛争の引き金となりました。1992年にFPRとルワンダ政府の間で停戦協定が結ばれると、状況は国際的な関心を集めるようになりました。1993年、周辺国や地域情勢の不安定化を受け、国際連合に対する支援要請がありました。これに応じて、UNOMURが誕生しました。

UNOMURの任務

UNOMURは、ウガンダ側の国境地帯に展開し、FPRによるルワンダへの越境や武器移送を阻止する任務を負いました。UNOMURの構成は、約81名の軍事要員と文民スタッフからなっており、1993年の8月から現地での活動を開始しました。

同年の8月には、ルワンダで和平合意が成立しました。これを受けて国際連合ルワンダ支援団（UNAMIR）が設立され、和平構築に向けた支援が行われることになります。UNOMURは、主に国境での監視を続ける一方で、UNAMIRがルワンダの内部での活動を中心に実施しました。

ルワンダ虐殺とUNOMURの活動

1994年4月、ルワンダとブルンジの大統領が搭乗する航空機が撃墜されたことが引き金となり、ルワンダでは大規模な虐殺事件が発生しました。FPRは攻勢を強化する一方で、UNOMURは引き続きウガンダに展開し、任務を続けました。UNOMURは武器移送の阻止を通じてルワンダ紛争の拡大を防ぐ一定の貢献はしたものの、虐殺の発生を防ぐことにはほとんど寄与できませんでした。

FPRによるクーデターによりルワンダ内の紛争は次第に終息に向かい、UNOMURは1994年9月にその任務を終えることとなりました。UNOMURの活動は、ルワンダの国際的な関与を知る上で重要な事例となっています。

まとめ

国際連合ウガンダ・ルワンダ監視団（UNOMUR）は、ルワンダ紛争の拡大を抑制するために設立された国際的な監視ミッションであり、その行動は特に難民問題や地域の平和維持において重要な役割を果たしました。戦争と平和の交錯する歴史の中で、国際的な支援の必要性が改めて浮き彫りになっています。

外部リンク: UNITED NATIONS OBSERVER MISSION UGANDA-RWANDA。

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