国際連合安全保障理事会決議35

国際連合安全保障理事会決議35の概要

国際連合安全保障理事会決議35（通称UNSCR35）は、1947年10月3日に国際連合安全保障理事会にて採択された重要な決議です。この決議は、当時のインドネシア情勢に対処するためのものであり、同年に前回の決議（第31号）で設立された三者委員会に関する追加の指示を提供しています。

決議の背景

1945年にインドネシアが日本から独立を果たした後、オランダは再びインドネシアを植民地に戻そうとしました。この際、インドネシア独立戦争が勃発し、国際社会はこの状況に注目しました。インドネシアの独立を求める動きは、国際連合においても議論の対象となり、1950年代まで続く一連の決議につながりました。

三者委員会の設立

国際連合安全保障理事会決議31によって設立された三者委員会は、オランダ代表、インドネシア代表、そして中立的な議長を選出した代表から成り立っています。この委員会の役割は、インドネシアの自決を促進するための調停と議論を行うことです。決議35は、この委員会の義務と機能を強化することを目的としていました。

決議35の内容

決議35では、国際連合事務総長に対して、三者委員会の議長に就くことを要請しています。事務総長は、この委員会が機能を発揮するために必要な支援を行う責任を担い、すべての関係者に迅速に対応するよう促しました。これは、インドネシア問題の解決が緊急であることを反映しています。また、決議は、ポーランドとソビエト連邦が棄権したものの、賛成票が9票あったことを示しています。

決議の影響

この決議は、インドネシアの独立に向けた国際的な支援を強化し、委員会を通じた調停の重要性を再確認することに寄与しました。三者委員会はその後の数回にわたり、インドネシア情勢についての調査や報告を行い、国際社会の関与を高める結果となりました。決議35は、インドネシア独立戦争の合意形成とその後の政治過程において重要なターニングポイントとなったと評価されています。

参考文献と関連項目

本決議に関する詳細な情報は、国連図書館において原文が閲覧可能です。また、関連する国際連合安全保障理事会の決議についても、文献を参照することで理解を深めることができます。具体的には、国際連合安全保障理事会決議27、30、31、32、36などが関連しています。

このように、国際連合安全保障理事会決議35は、インドネシアの独立に向けた国際的な努力を促進し、三者委員会の機能を強化する重要な役割を果たした決議でした。

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