國岡昭夫

國岡昭夫（くにおか あきお）は、1931年に生まれ、2023年に生涯を閉じた日本の電気工学者です。彼は教育者、研究者としても多岐にわたり活躍しました。

学歴と研究

1954年に東京理科大学理学部物理学科を卒業後、物理学から半導体研究へと進みました。東京工業大学の酒井善雄教授に師事し、1968年には同大学で工学博士の学位を取得しています。その後、サザン・メソジスト大学特別研究員、ロンドン大学客員研究員を経て、青山学院大学理工学部電気電子工学科の教授に就任しました。

研究分野

國岡は特に光起電力素子の研究に力を注ぎました。その功績は電気学会でも高く評価され、電気学会調査専門委員会委員長、電気学会技術委員会委員長、電気学会E部門副部門長といった要職を歴任しました。1999年には、その研究成果が認められ、電気学会振興賞（進歩賞）を受賞しています。

教育者としての貢献

教育者としての國岡は、1995年から1999年まで青山学院大学の第13代学長を務めました。また、日本私立大学連盟常務理事、大学基準協会理事などの要職も歴任し、教育界全体の発展にも尽力しました。2000年から2002年には日本私立学校振興・共済事業団の第2代理事長、2002年から2012年には学校法人横須賀学院の第4代理事長、そして後に学校法人大東文化学園の第15代理事長も務めています。

著作活動

國岡は研究活動だけでなく、後進の育成にも力を注ぎ、その知識を著書として残しました。主な著書には、以下のものがあります。

『電子物性』（高橋清と共著）昭晃堂、1978年
『基礎半導体工学』（上村喜一と共著）朝倉書店、1985年
『おもしろセンサ』コロナ社、1989年
『センサの上手な使い方』（編著）工業調査会、1993年

また、翻訳書としてドン・キャノン著『エネルギーシステム電子制御入門』（沖村浩史と共訳）啓学出版、1985年があります。

まとめ

國岡昭夫は、電気工学の研究者としてだけでなく、教育者、大学運営者、私立学校の振興に貢献した人物として、その功績は多岐にわたります。彼の研究活動と教育活動は、日本の科学技術と教育の発展に大きく貢献しました。

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