電気学会

一般社団法人電気学会について

一般社団法人電気学会（Institute of Electrical Engineers of Japan、略称：IEEJ）は、日本における電気学術の発展を促進するために1888年に設立された団体です。この学会は、志田林三郎などが創設し、榎本武揚が初代会長として就任しました。学会は主に電気分野の研究や普及を目的としており、会員数は約24,000人に達します。かつては文部科学省の所管下にありました。

研究部門について

電気学会は、研究内容を多系列で進めるために五つの部門で構成されています。これらの部門は以下の通りです。

• - A部門：基礎・材料・共通部門
• - B部門：電力・エネルギー部門
• - C部門：電子・情報・システム部門
• - D部門：産業応用部門
• - E部門：センサ・マイクロマシン部門（2007年に準部門から昇格）

各部門は特定の技術や研究を深めることを目的としており、専門的な視点からさまざまな電気関連の問題に取り組んでいます。

事業と活動

発表大会

電気学会では、年に一度、全国大会を開催しており、これは研究者たちが成果を発表する貴重な機会となっています。また、各部門ごとにも部門大会が開催されており、全国に存在する9つの支部では、支部連合大会や研究会も行われています。これにより、多様な視点から電気工学の研究が行われています。

論文誌

毎月発行される電気学会誌や各部門ごとの科学学術雑誌は、最新の研究成果や技術情報を広める重要な媒介となっています。さらに、2006年からは共通の英文論文誌も発行されており、国際的な研究者との交流を図る場も提供しています。また、電気・電子・情報通信工学に関連する教科書や専門書も多く取り扱っています。

研究活動

学会員による研究活動は、さまざまなテーマに基づいて活発に行われており、多くの調査専門委員会が存在します。これらの活動は、研究会やシンポジウム、講演会を通じて展開され、最新技術や研究結果を共有する場となっています。

規格制定

電気学会内には、電気規格調査会（Japanese Electrotechnical Committee:JEC）が設立されており、日本の電気分野における標準化事業を推進しています。この調査会は、JEC規格の制定や、日本工業規格（JIS）と国際電気標準会議規格（IEC規格）についての審議にも携わっています。

でんきの礎（いしづえ）

2008年に創立120周年を記念して始まった「でんきの礎」は、日本の電気工学の歴史的重要性を認識し、「モノ」、「場所」、「こと」、「人」を顕彰する制度です。このサブタイトルは「振り返れば未来が見える」となっており、毎年数件の候補が公募により選ばれます。

歴代会長

電気学会の歴代会長には、電気技術の発展に寄与した重要な人物が名を連ねています。その中には、初代会長である榎本武揚の他、学会を発展させてきた多くの先駆者たちがいます。

このように、一般社団法人電気学会は、日本における電気工学の土台を支え続け、研究活動や情報発信、規格制定を通じて、学術界と産業界の架け橋となっています。

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