土井宏昭

土井 宏昭（どい ひろあき）氏は、1978年12月2日生まれ、千葉県印西市出身の日本を代表するハンマー投選手です。身長180cm、体重113kgという恵まれた体格を活かし、長年にわたり国内トップレベルで活躍しました。

中京大学体育学部を卒業後、土井氏は2003年4月にファイテン株式会社に入社し、同社陸上部に所属。しかし、2008年末の陸上部廃部に伴い、所属を転々とした後、2011年シーズンは元ハンマー投選手が経営するITカンファー投擲部に籍を置きました。競技引退後は、2012年4月より流通経済大学の職員となり、同大学の陸上競技部でコーチとして後進の指導にあたっています。

競技者としてのキャリアにおいて、土井氏は数々の実績を残しています。

学生時代の躍進
大学時代には、日本インカレにおいて2000年から3年連続で優勝を達成し、頭角を現しました。

国際大会での活躍
国際舞台では、2002年の釜山アジア大会で、日本のハンマー投界を牽引した室伏広治氏に続く2位に入り、日本勢としてワンツーフィニッシュを達成しました。
また、2006年のドーハアジア大会では、室伏氏が故障で欠場する中で金メダル獲得が期待されましたが、記録は69m45にとどまり銅メダルを獲得しました。

日本選手権でのライバル関係
国内最高峰の大会である日本選手権では、室伏氏の並外れた20連覇という偉業と時代が重なりました。土井氏は、その間である2002年から2010年までの9年間にわたり、連続して2位という成績を収め続けました。これは、室伏氏という絶対的な存在がありながらも、彼に次ぐ実力を長年維持し続けたことの証左と言えるでしょう。

世界選手権への挑戦
2007年6月には、自己ベスト記録となる74m08をマークし、大阪で開催される世界選手権の参加標準記録Bを突破しました。この年の日本選手権でも室伏氏に続いて2位となり、念願の世界選手権の代表に選出されました。

競技継続への壁と新たな所属
日本陸上競技連盟からの支援が2011年3月末で終了することになり、競技継続が困難な状況に陥りましたが、ITカンファーに所属することで現役を続けることができました。しかし、この年の日本選手権では惜しくも3位となり、続いていた連続2位の記録は9年でストップすることになりました。

競技者として引退後は、流通経済大学でコーチとして後進の指導にあたり、自身の経験を次世代に伝えています。

自己ベスト記録

ハンマー投：74m08（2007年）

土井宏昭氏は、室伏広治という偉大な選手の陰に隠れがちではありましたが、長年にわたり日本のハンマー投を牽引し、国際大会でもメダルを獲得するなど、輝かしい実績を残した選手です。その粘り強さと実績は、多くの陸上ファンに記憶されています。

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