土佐発電所

土佐発電所（とさはつでんしょ）

土佐発電所は、日本の高知県高知市孕東町に所在する火力発電施設です。具体的には、太平洋セメント株式会社の土佐工場敷地内に立地しており、周辺の産業活動や地域への電力供給の一翼を担ってきました。本発電所は、大規模な電力需要に応えるための基幹的な発電設備として位置づけられています。

沿革と経営主体

本発電所の事業計画は、もともと太平洋セメント株式会社による電力卸供給事業（IPP：Independent Power Producer）として進められました。この計画に基づき、2003年1月に建設工事が着工されています。

その後、事業体制の見直しが行われ、2005年4月1日には、電源開発株式会社との間で共同事業化協定が締結されました。これに伴い、電源開発、四国電力株式会社、そして太平洋セメント株式会社の3社が共同で出資して設立された「土佐発電株式会社」が、本発電所の新たな事業主体として経営を担うこととなりました。この体制移行と同じ日である2005年4月1日に、本発電所は営業運転を開始しています。

長年にわたり安定した電力供給に貢献してきましたが、近年の燃料価格の著しい変動、特に使用燃料である石炭の価格高騰や、エネルギーを取り巻く経営環境の変化などを理由として、土佐発電株式会社は本発電所の事業を終了することを決定しました。現在、その運転は2025年3月末をもって終了する予定が発表されています。

発電設備

土佐発電所の中核をなす発電設備は以下の通りです。

設備名: 1号機
定格出力: 16.7万キロワット（kW）
この数値は、設計上の最大発電能力を示します。
契約最大出力: 15万キロワット（kW）
電力系統との間で契約されている最大供給能力です。
使用燃料: 石炭
微粉炭焚きなどの方式で効率的に燃焼させ、蒸気タービンを駆動する仕組みが採用されています。
営業運転開始日: 2005年4月1日

本発電所は、石炭を主燃料とする汽力発電方式を採用しており、ボイラーで燃料を燃焼させて高温・高圧の蒸気を発生させ、その蒸気でタービンを回して発電する一般的な火力発電の仕組みに基づいています。

関連事項

土佐発電所に関連する情報や概念としては、以下のようなものが挙げられます。

日本の火力発電所一覧: 国内に多数存在する火力発電所の一つとして位置づけられます。
火力発電: 燃料を燃やして熱エネルギーを得、これを電気エネルギーに変換する発電方式全般を指します。
* 汽力発電: 特に燃料燃焼による蒸気でタービンを回す方式を指し、火力発電の主要な方式の一つです。

また、本発電所の事業主体である電源開発株式会社の企業情報や設備に関する情報は、同社の公式サイトなどで確認できます。

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以上が土佐発電所に関する辞書的な解説です。地域経済や電力システムにおいて一定の役割を果たした施設として、その歴史は終焉を迎えようとしています。

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