土曜ショー

土曜ショーとは

『土曜ショー』（どようショー）は、1966年から1972年まで、さらに1974年から1975年までの間、日本のNET（現・テレビ朝日）系列局で放送されていた長寿ワイドショーである。この番組は主に毎週土曜日の正午から1時間の放送が行われ、多くの視聴者に親しまれた。タイトルは、当初1966年に使用されていた「土曜ショー 午後をあなたに」から1970年以降に現在の形に変更され、後にテレビ界で広く知られることとなった。

1966年から1972年の放送

NETは1964年に日本初となるワイドショー『木島則夫モーニングショー』をスタートさせ、続けて『ただいま正午・アフタヌーンショー』も放送し、成功を収めていた。それを受けて、同局は新たな手法として1966年12月に土曜正午に放送する『ウィークエンドショー』を始め、その後この『土曜ショー』へとリニューアルした。初代司会者は高島忠夫で、番組のオープニングでは、「それではゲストをご紹介しましょう」と言いながらテーマソングを生歌で披露するという恒例のスタイルがあった。

番組内容の変化と終了

最初の数年間は主婦向けのニュースショーとして、ほのぼのとした内容が多かった。しかし、1972年までにカラー放送に移行したことで、番組のスタイルは次第に硬派な報道に方向転換し、公害や自衛隊、天皇制など、当時は触れられにくかったトピックについても取り上げるようになった。この番組のスタイルに対しては視聴者の反響があり、郵政省（現在の総務省）も関与する事態に発展した。最終的には1972年8月に放送された「禁止!禁止!それでも歌う!!」の内容が理由で打ち切りが決定された。特にこの放送で出演したフォーク歌手の泉谷しげるが生放送中に禁止歌を歌うなど、放送倫理の問題を引き起こしたことが大きな要因であった。

第二期の再放送（1974年–75年）

第1期が終了した後、約2年の空白を経て、1974年10月から『土曜ショー』の第2期が放送を再開した。司会者は再び高島忠夫が務めており、エンディングテーマには堀江美都子の「お父さん」が使用された。この期間中には、1975年に漫画家の赤塚不二夫が出演した回があり、その際にタモリが初めてテレビに登場した。このことがタモリのキャリアの第一歩となり、後のテレビ出演にも繋がった。

番組の最終回とその影響

1975年9月に『土曜ショー』は放送を終了し、初期の成功を経て長い歴史に幕を下ろした。その後、NET→テレビ朝日土曜の情報番組はしばらく途絶えることとなり、テレビの土曜昼枠における情報系プログラムは1993年の『邦子がタッチ』まで待たねばならなかった。その後もいくつかの番組が放送されたが、特にタモリの出演が印象的だったことから、業界に与えた影響は未だ色濃く残っている。

主な司会者

番組の歴史には多くの著名な司会者が関わり、多彩な魅力を引き出してきた。

• - 高島忠夫：初代司会者で、後に第2期でも復帰。
• - 児玉清：1971年から最終回までの司会者。
• - ザ・ドリフターズ、八代英太など、時代に応じた魅力溢れる構成で多くのファンを魅了した。

最後に

『土曜ショー』は、時代を超えて日本のテレビ文化に影響を与え続けている。その特異なスタイルと多くの名司会者たちの活躍が、今もなお語り継がれていることは、テレビ史における重要な一ページである。

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