土浦市立図書館

土浦市立図書館：歴史と進化を遂げる公共空間

土浦市立図書館は、茨城県土浦市の中心部、JR土浦駅西口すぐそばの複合施設「アルカス土浦」に位置する公立図書館です。1924年（大正13年）の創立以来、地域住民の学習と文化活動の中核を担い、茨城県内でも石岡市立中央図書館、茨城県立図書館に次ぐ歴史を持つ図書館として知られています。

アルカス土浦への移転と近代化

2017年（平成29年）11月、土浦市立図書館は新たな拠点である「アルカス土浦」に移転しました。地上4階建てのこの建物は、土浦市中心市街地活性化の目玉事業として建設され、1階に市民ギャラリー、2階以上に図書館が配置されています。旧館の4倍以上の面積を誇る新図書館は、茨城県内の市町村立図書館において最大規模を誇ります。56万冊の蔵書収容能力を有し、開館時には35万冊の蔵書を有しました。閲覧席は約650席と、ゆったりとした読書環境が提供されています。

充実した施設とサービス

新図書館は、最新のICT技術を導入しています。4階には17万冊の図書を収容する自動化書庫が設置され、効率的な資料管理を実現。ICタグによる蔵書管理システムと自動貸出機も導入され、利用者の利便性が向上しています。また、2階は土浦駅とペデストリアンデッキで直結し、新聞・雑誌コーナーや児童書コーナーが配置されています。

図書館では、利用者目線の運営を重視しています。資料の状態チェックやCDの音質確認、植物や昆虫に関する質問への丁寧な対応など、細やかなサービスを提供。さらに、毎週火曜日には0～2歳児を預かる託児サービス「つちまるーむ」を実施し、育児中の利用者にも読書の時間を提供しています。

歴史を刻む図書館

土浦市立図書館の歴史は、1924年（大正13年）、土浦町役場2階での開館に始まります。昭和天皇の結婚大礼を記念して設立された図書館は、その後、霞ヶ浦海軍航空隊下士官集会所跡などに移転を重ねながら、地域に根ざした活動を展開してきました。戦災を免れ、戦後には「土浦読書クラブ」による有料会員制の貸し出しや、アメリカ合衆国からのCIE図書室併設など、時代の変遷の中で柔軟に対応し、発展を遂げてきました。

1973年（昭和48年）からは土浦石岡地方社会教育センター、2010年（平成22年）からは土浦市生涯学習館内に所在していました。コンピュータ化による図書館管理システムの導入や分館の設置、インターネット端末の設置など、常に時代のニーズに合わせたサービス提供に努めてきました。

2000年代には、新図書館の建設計画が検討され、数々の困難を乗り越え、2017年のアルカス土浦への移転に至りました。新館開館は、土浦市の街づくり、情報発信の場として大きな役割を果たすと期待されています。

分館

土浦市立図書館には、本館以外に4つの分館があります。

三中地区分館
都和分館
神立地区分館
新治地区分館

これらの分館は、地域住民に身近な図書館として、地域社会に貢献しています。

アクセス

土浦市立図書館は、JR常磐線土浦駅西口から徒歩約1分という好立地にあります。アルカス土浦駐車場のほか、近隣の駐車場や駐輪場も利用可能で、駐車料金・駐輪料金の割引サービスも提供されています。

まとめ

土浦市立図書館は、長い歴史と最新の設備、そして地域住民への深い理解を融合させた、魅力的な公共施設です。これからも、地域社会の発展に貢献していくことでしょう。

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