在アフガニスタン日本国大使館とは？意味をやさしく解説

在アフガニスタン日本国大使館について

在アフガニスタン日本国大使館は、アフガニスタンの首都カーブルに所在する日本の在外公館です。この大使館は、日本とアフガニスタンの二国間関係を維持し、発展させる上で重要な役割を担っています。

歴史

外交関係の樹立と初期

1931年7月26日、日本とアフガニスタンの間で修好条約が締結され、両国間の外交関係が始まりました。1934年11月には、アフガニスタンの首都カーブルに日本帝国公使館が開設され、初代公使として北田正元が着任しました。

第二次世界大戦とその影響

しかし、1945年8月15日の第二次世界大戦終結に伴い、日本帝国が崩壊。カーブルの公使館も閉鎖されました。1952年4月28日、日本はサンフランシスコ平和条約の発効により独立を回復しましたが、アフガニスタンは同条約の締結国ではありませんでした。

大使館への昇格と変遷

1954年3月24日、カーブルに日本国公使館が再設置され、1955年12月には大使館に昇格しました。その後、1973年にアフガニスタンが共和制に移行した後も、日本との国交は維持されました。しかし、1978年のクーデターと、それに続く1979年のソ連軍の軍事介入により、日本は外交関係を臨時代理大使級に格下げしました。

大使館の閉鎖と再開

1989年2月15日、ソ連軍がアフガニスタンから撤退しましたが、日本は外交関係を回復しないまま大使館を閉鎖しました。その後、アフガニスタンは内戦状態に突入し、タリバンが台頭しました。2001年、アメリカ合衆国がタリバン政権に対する軍事作戦を開始し、カルザイ暫定政権が発足。2002年2月19日、日本は13年ぶりに大使館を再開し、同年4月には特命全権大使が着任しました。

近年の情勢と大使館の移転

2021年8月、タリバンがカーブルを制圧し、日本政府は大使館職員を退避させる決定を下しました。大使館は一時閉鎖され、業務はトルコ・イスタンブール、そしてカタール・ドーハの臨時事務所に移されました。2022年9月末には、約1年1ヶ月ぶりにカーブルの大使館での業務が一部再開されました。

所在地

大使館は、カーブルのワジル・アクバル・カーン地区、ストリート15に位置しています。

大使

2023年9月1日付で黒宮貴義が在アフガニスタン大使に任命されました。しかし、アフガニスタンの国家元首に信任状を捧呈するまでは、次期大使としての扱いとなります。前任の岡田隆大使は、2020年12月に当時のアシュラフ・ガニー大統領に信任状を捧呈しています。2023年11月7日付で岡田前大使は在フィンランド大使に任命されています。

外部リンク

在アフガニスタン日本国大使館は、両国関係の歴史を反映し、その活動は常に変動するアフガニスタン情勢に左右されてきました。今後も、日本とアフガニスタンの友好関係を維持・発展させていく上で、重要な役割を果たすことが期待されます。

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