在瀋陽日本国総領事館とは？意味をやさしく解説

在瀋陽日本国総領事館

在瀋陽日本国総領事館は、中華人民共和国遼寧省瀋陽市に所在する日本の総領事館であり、外務省の管轄下にあります。この総領事館は、遼寧省（大連市を除く）、吉林省、黒竜江省を管轄しています。

所在地

〒110003 中華人民共和国遼寧省瀋陽市和平区十四緯路50号

管轄地域

遼寧省（大連市を除く）
吉林省
黒竜江省

事件

瀋陽総領事館北朝鮮人亡命者駆け込み事件

2002年 5月8日、北朝鮮籍の亡命希望者5名が総領事館に駆け込む事件が発生しました。亡命者たちは一旦総領事館の敷地内に入りましたが、中国の武装警察によって敷地外に連れ戻されました。この際、武装警察が総領事館の敷地内に無断で立ち入ったことが、外交関係に関するウィーン条約の「在外公館の不可侵権」に違反するとして問題になりました。中国側は、領事関係に関するウィーン条約の「公館施設を保護する義務」に基づいた行動であると主張しました。最終的に、亡命者たちはフィリピン経由で韓国への亡命に成功しましたが、この事件は条約解釈における両国間の溝を浮き彫りにしました。

反日デモによる攻撃事件

2012年 9月18日、反日デモの参加者によって総領事館が攻撃される事件が発生しました。約2000人のデモ隊が建物に投石し、窓ガラス67枚が割れ、壁面がペンキで汚されました。

在大連日本国領事事務所

在大連日本国領事事務所は、遼寧省大連市に位置する日本の領事事務所です。この領事事務所は在瀋陽日本国総領事館の管轄下にあり、大連市を管轄しています。2021年4月より、等々力研が所長を務めています。

所在地

〒116011 中華人民共和国遼寧省大連市西崗区中山路147号森茂大厦3階

管轄地域

大連市

在奉天日本総領事館（1906年-1939年）

在奉天日本総領事館は、日露戦争後の1906年 6月1日に設置されました。初代総領事は萩原守一でした。当時の中国は清の統治下にあり、同年に「満洲に関する日清条約」に基づいて、鉄嶺市、長春市、新民府にも分館が設置されました。その後、長春と鉄嶺の分館はそれぞれ領事館に昇格しています。

その後、中国の政権は中華民国へと移行しましたが、1931年の満洲事変を経て、1932年には奉天は満洲国の領内となりました。1936年には新民府分館が閉鎖され、満洲国による日本の治外法権撤廃に伴い、1939年2月28日をもって在奉天総領事館も閉鎖されました。

奉天総領事館には、吉田茂や落合謙太郎といった著名な人物も勤務していました。

旧奉天総領事館の建物は現存しており、現在はホテル「瀋陽迎賓館」の北苑として利用されています。

現在の在瀋陽日本国総領事館が事実上開設されたのは、在奉天総領事館の閉鎖から47年後の1986年1月16日でした。

在瀋陽日本国総領事館