地域振興インターチェンジ

地域振興インターチェンジ（ちいきしんこうインターチェンジ）

地域振興インターチェンジは、高速道路の建設段階で設置された工事用のアクセス道路を利用し、地域の交通利便性を高めるために整備されたインターチェンジです。現時点では、三遠南信自動車道にのみ設置されています。

概要

国土交通省中部地方整備局は、三遠南信自動車道の整備計画を見直し、2001年4月に地域振興インターチェンジの計画を発表しました。この見直しにより、当初は全線有料として計画されていた同道路が無料化される可能性が浮上し、その結果、地域振興インターチェンジが含まれることとなりました。

このインターチェンジは、地域活性化インターチェンジとは異なります。後者は地方公共団体の主導により、既存の計画路線に対して建設費用も負担する形で整備されるものです。対して地域振興インターチェンジは、整備局側が施工した工事用道路を地域に供給するメカニズムとなっています。

当初、三遠南信自動車道で計画されていた地域振興インターチェンジは千代ICと鳳来峡ICの2ヶ所のみでした。しかし、2011年2月に国土交通省飯田国道事務所の杉井淳一所長が、天龍峡ICと飯田東ICの中間地点にあたる龍江ICの設置を発表しました。この新しいインターチェンジは、工事用道路を活用し、2015年度の開通を目指して整備が進められています。これにより、地域振興インターチェンジは合計3ヶ所となりました。

インターチェンジの利便性

これらの地域振興インターチェンジの設置によって、山間部の住民が最寄りのインターチェンジにアクセスするための連絡路整備が進められています。たとえば、千代ICから天龍峡IC、龍江ICは飯田上久堅・喬木富田IC、鳳来峡ICは東栄ICと連結される計画が提案されています。これにより、険しい山岳や大河（天竜川）を乗り越える際には、高額な橋や長大なトンネルの建設が必要となることを回避できるのです。

インターチェンジ整備が実現すれば、特に救急搬送、通勤・通学、物資流通などにおいて深刻な問題が解決されることが期待されています。

追加インターチェンジ

2013年には下伊那郡喬木村の提言により、氏乗ICが追加設置されることが決定されました。このインターチェンジは地域振興インターチェンジとは異なり、飯田方面へのハーフインターチェンジとして機能します。設置されることで、浜松方面へのハーフインターチェンジである喬木ICと連携し、フルインターチェンジとして地域に貢献することを目指しています。特に、緊急医療や災害時の対応、物流においては、地域の振興が期待されているところです。

このように、地域振興インターチェンジは地域の交通網を改善する重要な施設であり、住民の生活向上に貢献することが目指されています。

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