地村俊也

地村俊也氏は、1986年10月25日に大阪府で生まれた日本の映像作家です。カメラマン、撮影技師、そして撮影監督として、多岐にわたる映像作品に貢献しています。そのキャリアは学生時代に遡り、自主制作映画「つくすみ」で撮影監督（DP）を務めたことが、映像表現の道を志す原点となりました。

以来、地村氏は一貫して撮影技術の探求に情熱を注いでいます。特に、特機や最新鋭の撮影機材に関する深い知識を持ち、これらを駆使することで、独特の「シネマティック」な映像美を生み出すことを得意としています。また、高度な画像処理技術であるRAW収録や、その後の色調整を行うグレーディングのワークフローにも精通しており、作品の世界観をより豊かに表現するための技術的な基盤を確立しています。2017年頃からは、活動のフィールドをさらに広げ、インターネット広告や企業向けのプロモーションビデオ（VP）の撮影、さらにはドローンを用いた空撮など、多様なニーズに応える映像制作を手がけています。

地村氏が撮影を担当した作品は多岐にわたります。以下に主な作品を挙げます。

主な作品

映画: 『つくすみ』（2011年）、『ふたりしずか』（2013年）、『星を継ぐ者／Inherit The Stars』（2015年）、『SWEET HOME INFERNO』（2015年）、『APARTMENT INFERNO』（2015年）、『それで世界は救われなくても／Till the End of the World』（2016年)、『CYBER DIVE』（2016年）、『冷たい床／Cold Feet』（2017年）、『AIM POINT』（2018年）、『POST 入ル』（2018年）、『ぞめきのくに』（2019年）、『鼓動の夏』（2020年）、『レンブとゆりかご』（2021年）
ミュージック・ビデオ: BEYOND「他閉症」（2014年）、溶けない名前「少女の官能基」（2015年）、N.Y&BICYCLES「relic」（2015年）、C.O.E「眠る魚」（2018年）、Nameless One「壮途のナグルファル／Sailing Of The Naglfar」（2018年）、HYDE feat. YOSHIKI「ZIPANG」（2019年）
その他: START UP with KOBE（2018年）、Seeing Differently（2019年）、革命前夜 the Night before our Revolutions（2022年）

これらの作品群は、地村氏の幅広い表現力と柔軟性を示しています。

国内外の映画祭で多数の受賞歴があります。

主な受賞歴

2017年 第5回仏ニース国際映画祭（NICE IFF） コンペティション部門 作品賞（『それで世界は世界は救われなくても／Till the End of the World』）
2017年 第2回米ロズウェル映画祭（RFF） コンペティション部門 撮影賞・編集賞（『星を継ぐ者／Inherit The Stars』）
2017年 第3回独ベルリン国際フィルムメーカー映画祭（BERLIN IFF） コンペティション部門 特殊視覚効果賞（『星を継ぐ者／Inherit The Stars』）
2018年 第4回米ノーザン・ヴァージニア国際映画祭（NOVA Film Fest） コンペティション部門 最優秀短編映画撮影賞（『冷たい床／Cold Feet』）
2018年 第1回米サウザン・ステイツ・インディー映画祭（SSIFFF） 長編コンペティション部門 撮影賞（『冷たい床／Cold Feet』）
* 2019年 4K・VR徳島映画祭2019 あわ文化振興部門 映像賞（『ぞめきのくに』）

これらの受賞は、地村氏の国際的な活躍と技術への貢献が証明されています。

プロの映像作家としての活動と並行して、地村氏は後進の育成にも熱心です。母校である大阪電気通信大学で非常勤講師を務め、自身の経験を通じて培った知識や技術、そして映像制作の根本的な面白さを学生たちに伝えています。未来の映像クリエイターを育てることにも力を入れています。

地村俊也氏は、最新技術への深い洞察と洗練された映像美を追求する映像クリエイターであり、国内外で高い評価を受けています。教育者としても次世代の育成に寄与しており、日本の映像業界において重要な役割を担っています。

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