地球の危機
『地球の危機』：深海に挑む原子力潜水艦の物語
1961年に公開されたアメリカ映画『地球の危機』（原題: Voyage to The Bottom of The Sea）は、20世紀フォックスが配給したSF作品です。監督・製作はアーウィン・アレンが務めました。物語は、最新鋭の原子力潜水艦シービュー号が、地球規模の危機に立ち向かう姿を描いています。
ストーリー
物語は、ハリマン・ネルソン提督が設計した原子力潜水艦シービュー号の試験航海から始まります。北極海を航行中、世界中の空が赤く染まるという異常事態が発生。その原因は、地球を取り巻くヴァン・アレン帯の異常であることが判明します。ネルソン提督は、この危機を脱するため、国連の緊急会議で核ミサイルを使ってヴァン・アレン帯を焼き払うという大胆な計画を提案しますが、各国の猛反対にあいます。しかし、ネルソン提督はシービュー号を強行発進させ、艦長のリー・クレーンですら反対する中、計画の実行へと突き進みます。各国が阻止に動く中、艦内でも妨害工作が発生し、シービュー号は様々な困難に立ち向かうことになります。
概要
本作は、1960年の『失われた世界』に続き、アーウィン・アレンが製作したSF映画です。前作同様、アレン自身が原案、監督、脚本を手がけています。また、特撮のL・B・アボットも前作に引き続き参加しています。公開前年には、世界初の核ミサイル搭載原潜ジョージ・ワシントンが就航し、発射実験に成功。本作で危機の原因となるヴァン・アレン帯も1958年に発見されたばかりでした。さらに、シービュー号が1954年に就航した世界初の原潜ノーチラスと同様に北極海を試験航海するなど、当時の時代背景が色濃く反映されています。アレンは、この設定を再利用し、テレビシリーズ『原子力潜水艦シービュー号』を製作しました。このテレビシリーズでは、ネルソン提督やクレーン艦長など、映画版と同じキャラクターが登場しますが、配役は異なり、直接の続編とはなっていません。
キャスト
この作品は、NETテレビ版では『燃える北氷洋』というタイトルで放送されました。
スタッフ
製作：アーウィン・アレン
監督：アーウィン・アレン
原案：アーウィン・アレン
脚本：アーウィン・アレン、チャールズ・ベネット
撮影：ウィントン・ホック
編集：ジョージ・ボウムラー
特殊効果：L・B・アボット
音楽：ポール・ソーテル、バート・シェフター
主題歌：フランキー・アヴァロン
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外部リンク
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