地球防衛軍テラホークス

地球防衛軍テラホークス

『地球防衛軍テラホークス』（ちきゅうぼうえいぐんテラホークス）は、1983年から1986年にかけてイギリスで放映された特撮人形劇である。制作を手掛けたのは、操り人形を用いた作品で知られるジェリー・アンダーソンが率いるアンダーソン・パー・ピクチャーズである。

比類なきストーリーの背後

このシリーズは、1977年に東北新社がアンダーソンに本格的なSFアニメの共同制作を提案したことから始まる。当初のプロジェクトは「サンダーホークス」と名付けられたが、デザインに関する意見の違いから、英国のストーリーラインが残る形で日本のスタッフによる新たな製作が決定した。その結果、「地球奪還指令テラホークス」という題名に改められ、本作が製作される運びとなった。

しかし、当時の日本はSFブームの前夜であり、企画は失敗終了を迎えた。数年後、アンダーソンは日本のアニメ企画とは無関係に「テラホークス」という名前を用いて新しいプロダクションを立ち上げた。この新たな試みとして、物語やキャラクターは「サンダーホークス」に基づきつつ新たに構築された。

製作スタッフとスタイル

本作には、多くの才能あるスタッフが参加した。その中には、特にトニー・バーウィックやトニー・レニー、特撮監督スティーブン・ベッグなどの若手メンバーが揃っている。3シーズンにわたり39エピソードが制作され、セントラルTVが放送を担った。

ストーリーは、敵の宇宙船が縮小し地球に侵入するという設定で展開される。日本人キャラクターのヒロが登場し、日本の視聴者への配慮が見られた。『サンダーバード』のユーモアを重視し、キャラクターの頭身は従来の6頭身から約5頭身に戻された。人形の技術も革新されており、より人間的な表情を持つ複雑な構造が採用された。

物語の核心

本作は、ゼルダという敵宇宙人と彼女の手下が繰り広げる地球侵略に対抗する、テラホークスの戦いを描いている。時にはユーモアを交え、時にはシビアな視点から戦争の現実を描き出すなど多様なエピソードが作り上げられた。特に、セリフの中に取り入れられたテンコードの使用が印象的であり、コミュニケーションのスタイルに独特の魅力を加えている。

日本での放送と反響

日本での放送は、1985年4月から1986年3月までNHKによって行われ、当初は子供向けの人気テレビ雑誌やSFマガジンに十分な宣伝が行き渡らなかった。それにもかかわらず、物語のユーモラスな面と難解さで、一部の視聴者には支持を受けた。しかし、視聴率は思うように伸びず、後に放送時間が変更されることとなった。再放送もされず、作品は幻の存在に近づいていたが、2017年に改めて関心を集めることとなった。

受賞歴と後の展開

イギリスで好評を博した本作は、1986年に新たなプロジェクトに着手するきっかけともなった。しかし、後続作品の製作には様々な困難があり、実際にシリーズ化されるまでには随分と時間を要することになった。2020年には、その続編が制作されるとの発表もあり、新たな世代に受け継がれることが期待されている。

全体を通して、『地球防衛軍テラホークス』は、ジェリー・アンダーソンの特殊技術と独特なキャラクターたちによる、印象深いストーリーテリングを提供した作品である。

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