坂上どうぶつ王国

坂上どうぶつ王国



『坂上どうぶつ王国』は、フジテレビ系列（一部地域を除く）にて、2018年10月12日から毎週金曜日19:00 - 20:00に放送されている教養バラエティ番組です。俳優の坂上忍がMCを務める冠番組として、動物たちとの共生や保護活動をテーマに据えています。

番組の中心的なコンセプトは、坂上忍が理想とする、動物たちが安全かつ快適に暮らせ、人間とも温かく触れ合える「どうぶつ王国」を作り上げていくプロジェクトです。この長期企画を通じて、様々な動物たちの生態や現状に迫るとともに、多頭飼育崩壊といった社会問題にも向き合い、動物保護の重要性を視聴者に伝えています。

この「どうぶつ王国」計画は、番組開始から粘り強く続けられ、約3年半の時を経て具体的な形となりました。2022年4月には、実際に動物保護施設「さかがみ家」が千葉県木更津市にオープン。この施設は単なる番組内の企画に留まらず、現実的な保護活動の拠点として機能しており、番組では「さかがみ家」の日常や、そこで暮らす保護動物たちの様子を継続的に紹介しています。

番組は、2017年12月に単発特番として放送された『坂上忍のどうぶつ珍プレー好プレー大賞』が好評を博したことがきっかけで、レギュラー番組へと昇格しました。放送開始にあたっては、それまで同じ金曜19時台に放送されていた『モノシリーのとっておき〜すんごい人がやってくる!〜』の後継番組としてスタートしています。

放送時間に関しては、スタート当初は他局の動物番組と競合する時間帯でしたが、後に相手側の放送枠移動により競合が解消されました。また、2019年4月からは放送枠がわずかに拡大され、終了時刻が20時ちょうどとなりました。

レギュラー放送の他にも、様々な趣向を凝らした特別番組が編成されることがあります。例えば、人気アニメ映画と連動したスペシャルや、毎年正月には動物たちのユニークで心温まる映像を集めた長時間の特番が放送されるのが恒例となっています。特に注目を集めたのは、系列が異なるテレビ東京の人気番組『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』とのコラボレーション企画です。これは、「どうぶつ王国」建設予定地の池の生物調査がきっかけで、専門家からの助言を受け、坂上忍と旧知の仲であるテレビ東京のプロデューサーに直接打診したことで実現したという、異例の取り組みでした。

MCの坂上忍は、2022年4月までフジテレビの昼の帯番組『バイキングMORE』の司会も兼任していましたが、そちらが終了した後も、『坂上どうぶつ王国』には主要な出演者として引き続き関わっており、動物保護家としての活動も積極的に行っています。

編成上の特徴として、本番組は全編がローカルセールス枠として扱われています。そのため、フジテレビ系列局であっても、編成上の都合により放送時間が異なったり、やむを得ず放送されない地域が発生する場合があります。また、スペシャル放送時も、一部地域では短縮版での放送となるケースが見られます。過去には、プロ野球のクライマックスシリーズ中継や、緊急性の高い報道特別番組、さらには大規模な気象災害への配慮などにより、放送予定が直前になって変更・延期された事例も複数回発生しています。

主な出演者は以下のメンバーで構成されています。

番組制作には、多くのスタッフが関わっており、多様な分野の専門家が監修や協力を務めています。動物に関する知識や映像の専門家はもちろんのこと、「さかがみ家」の運営に関わる獣医師などもクレジットされています。

関連番組としては、MCの坂上忍が出演していた『バイキングMORE』や、レギュラー出演者であるサンドウィッチマンが携わる他の動物関連番組、特別企画で連携した番組などが挙げられます。

『坂上どうぶつ王国』は、エンターテインメントとして動物の魅力を伝えるだけでなく、保護活動という真摯なテーマにも向き合い、視聴者に動物と人間の共存について考える機会を提供し続けている番組です。

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