坂口いく

神奈川県出身の漫画家・漫画原作者、坂口いく氏は、12月31日に生まれました。漫画家としてのキャリアは、1982年に『BREAK A ROAD』で第23回手塚賞の佳作を受賞したことから本格的に始まりました。この受賞は、その後の活発な創作活動への重要な一歩となりました。

坂口いく氏の代表作として最も広く知られているのは、『月刊少年ジャンプ』で連載された『闇狩人』です。この作品は多くの読者に支持され、シリーズ化やメディア展開も行われるなど、その後の創作活動の基盤となりました。また、『闇狩人異伝 Dの軌跡』や、近年に発表された『闇狩人Δ』、『新 闇狩人』といった関連作品も手掛けており、長年にわたり『闇狩人』の世界を深め続けています。

活動は集英社とその関連会社を中心に多岐にわたります。集英社の『月刊少年ジャンプ』や『ジャンプオリジナル』では、『風のシモン』といった作品を発表し、短編集として『がんばればHERO』、『100%』、『闇狩人・家族の肖像』なども刊行されています。また、『霊戦記行SHIVA』や、『ヤングジャンプ』で連載された『TOKYO徒然荘物語』など、少年誌から青年誌まで幅広いジャンルに挑んでいます。

集英社の子会社であるホーム社では、冊子の編集・出版を手がけつつ、坂口氏の作品も発表しています。時代劇専門誌『コミック時代活劇』に掲載された『新選組隊外記 無名の剣』は、その一例です。近年は、ホーム社のウェブコミックサイトZにて『闇狩人Δ』を原作・絵コンテ担当として連載しており、新たなプラットフォームでの発表も行っています。この『闇狩人Δ』や後述の『新 闇狩人』は、細川真義氏が作画を担当しています。

他の出版社での活動も豊富です。ぶんか社からは『きりんBREAK A ROAD』、東京三世社からは『GEKI戦記』が刊行されています。東京三世社の子会社であったフロム出版（後に親会社に統合され倒産）からは『我竜京介PUBLICファイル』を発表しました。

近年は、原作や絵コンテを担当する作品も増えています。秋田書店の『ちぇんじ123（ちぇんじひふみ）』では岩澤紫麗氏が作画を、小学館の『時忘の捨姫（ときわすれのすてひめ）-時緒縁起譚-』では荒巻美由希氏が作画を担当しています。スクウェア・エニックスの『月刊ビッグガンガン』では、清水ユウ氏作画の『公務ですから！』や、細川真義氏作画の『新 闇狩人』の原作・絵コンテを手掛けており、ストーリーテラーとしての才能も発揮しています。

漫画制作においては、松枝尚嗣氏がアシスタントを務めた経験があります。また、漫画以外の著作として、哲学出版から出版された朝野光氏との共著『MS-DOSでいじめないで』など、時代を反映した作品も発表しています。

漫画家として、そしてストーリーの原作者として、坂口いく氏は多岐にわたるジャンルとテーマで精力的に作品を生み出し続け、日本の漫画界に貢献しています。

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