坂東寛二郎

坂東 寛二郎

坂東 寛二郎（ばんどう かんじろう）は、1947年（昭和22年）7月12日生まれの日本の日本舞踊家です。長年にわたり舞踊の道を歩み、現在は自身の会である寛和会の監修や、子どもたちへの指導を行う日本舞踊教室「子供舞踊塾」の監修も務めています。

来歴と修業

幼少期より舞踊に親しみ、祖母である坂東喜代花氏から手ほどきを受けました。わずか6歳にして、墨田劇場で初めて舞台に立ち、その才能の片鱗を見せました。その後、日本舞踊界の重鎮であった8代目坂東三津五郎氏に内弟子として入門。40年以上にわたり、その門下で厳しくも丁寧な指導を受け、伝統的な技法や表現、そして舞踊家としての精神を深く学びました。長年の修業を通じて培われた確かな技術と豊かな表現力は、現在の活動の礎となっています。

内弟子としての期間を経て、坂東氏は自らの舞踊家としての活動を深めると同時に、指導者としての道も歩み始めます。師から受け継いだ教えを基に、日本全国で数多くの門弟に日本舞踊の指導を行ってきました。特に後進の育成には熱心で、自身の監修する寛和会や、将来を担う子どもたちのための子供舞踊塾を通じて、日本舞踊の普及と継承に尽力しています。

主な活動実績

坂東氏は、伝統的な日本舞踊の枠に留まらず、多様な舞台や企画に参加しています。その活動は国内だけでなく、海外にも及び、日本舞踊の魅力を広く伝えています。

舞台活動

古典舞踊から創作舞踊まで幅広く手掛け、国内外の様々な舞台に出演・演出しています。

増上寺公演（2021年5月、11月）: 歴史ある増上寺の野外ステージで、オーケストラとの共演という革新的な試みを行いました。異なるジャンルの融合による新たな表現を追求しています。
創作舞踊「忠臣蔵」: 日本の古典文学を題材にした創作舞踊の出演および演出を手掛けました。
創作舞踊「ボレロ」: クラシック音楽を舞踊で表現するという挑戦的な作品において、出演と演出の両方を務めました。
比叡山延暦寺 大法会奉納コンサート（2012年9月29日）: 世界遺産である延暦寺で行われた奉納コンサートに出演し、厳かな雰囲気の中で舞を披露しました。
Lenovo Asia Pacific Kickoff Party（2017年、2018年）: 国際的な企業イベントにおいて、演出と出演の両方を担当。日本舞踊をビジネスシーンや海外の観客に紹介する機会となりました。
国立劇場リサイタル公演: 日本の伝統芸能の中心的な劇場である国立劇場で、自身の名を冠したリサイタル公演を開催。舞踊家としての集大成の一つとして、その芸術性を披露しました。
両国国技館 1万人コンサート 「ヤマトタケル」: 大規模な会場で行われたコンサートに、タケヒコ役として出演。数多くの観客の前で力強い舞を披露しました。

メディア出演

テレビやラジオといったメディアにも出演し、その活動や日本舞踊について語っています。

NHK World Tokyo Fashion Express（2018年）: 国際放送であるNHK Worldの番組に出演。
BSテレビ東京「高将の名言」（2017年）: 松平健氏、八塩圭子氏が出演する番組に出演しました。
FM OH! Keep on smiling 山寺宏一（2011年1月30日）: ラジオ番組にも出演し、活動について語りました。

受賞歴

国内外での活動は高く評価されており、これまでにいくつかの賞を受賞しています。

アメリカ3都市の名誉市⺠賞（1987年）: 国際交流に貢献し、アメリカの3つの都市から名誉市民の称号を贈られました。
日本舞踊 新舞踊大会 会⻑賞（1988年）: 国内の日本舞踊の大会において、会長賞を受賞するなど、その実力は国内でも認められています。

坂東寛二郎氏は、伝統的な日本舞踊を深く継承しつつも、常に新しい表現の可能性を探求し続けています。国内外での精力的な活動と後進の育成を通じて、日本舞踊の発展と普及に貢献する重要な舞踊家の一人です。

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