坂牧良太

坂牧 良太（さかまき りょうた）

日本の映画監督、脚本家。1975年9月1日生まれ。

来歴

東京都港区を拠点に活動しており、若い頃から表現の世界に身を投じています。10代で演劇やパフォーマンス活動を開始し、舞台芸術を通じて自己表現の基盤を築きました。その後、映画製作へと活動の幅を広げます。

2001年には自主制作映画『GAMER'S』を発表。この作品は一部で熱狂的な支持を集め、アンダーグラウンドな映画シーンで注目を浴びるきっかけとなりました。

彼のキャリアにおいて重要な転機となったのが、2003年公開の映画『こぼれる月』です。この作品では、彼自身の神経症の経験を題材に、精神的な困難を抱える者同士の繊細な恋愛模様を描き出しました。内面的な葛藤や人間関係の機微を深く掘り下げたその内容は、国内のみならず海外からも高い評価を得ます。特に、フランスで開催された第5回ドービル・アジア映画祭では、デジタルビデオ部門のコンペティション作品として選出され、見事グランプリを獲得。この受賞は、坂牧監督の才能を広く知らしめる出来事となりました。

作品

坂牧良太は、映画を中心に、舞台や書籍など多岐にわたる作品を手掛けています。

映画

彼のフィルモグラフィには、初期の自主制作から商業作品まで、様々なジャンルの作品が含まれます。

『GAMER'S』（自主制作・2001年）
『こぼれる月』（2003年）- ドービル・アジア映画祭グランプリ受賞作
『幽霊より怖い話』シリーズ（2005年）
『官能小説』（2007年）
『官能小説 愛憎編』（2007年）
『死刑ドットネット』（2010年）
『死刑ドットネット ターン・ゼロ』（2011年）
『Waiting on the Street』
『月曜日のデート』
『ひかりをあててしぼる』（2016年）

特に『幽霊より怖い話』シリーズや『死刑ドットネット』シリーズなど、人間の内面に潜む恐怖や社会問題をテーマにした作品も多く見られます。また、『官能小説』のように、人間の欲望や愛憎をストレートに描いた作品も手掛けています。

舞台

映画製作と並行して、演劇活動も継続しています。

『アンチリアル』（2007年10月〜11月上演予定）- 作・演出を担当
『ひかりをあててしぼる』（2011年）- 脚本・演出を担当

書籍

自身の映画に関連する書籍も発表しています。

『幽霊より怖い話—ほんとうに怖いのは人間たちである』（竹書房文庫・2005年）- 同名映画シリーズの書籍化。

関連人物

映画監督の及川中氏を師事しており、映画製作の道を歩む上で大きな影響を受けていると考えられます。また、花形まきこといった人物との関わりも見られます。

外部リンク

こぼれる月公式サイト
* おおたわけの記

坂牧良太は、個人の内面や社会の暗部を鋭く見つめ、独自の視点で表現するアーティストです。映画、演劇、書籍と活動の場は多岐にわたり、今後の更なる活躍が期待されています。

もう一度検索