垣野多鶴

垣野 多鶴（かきの たづる）

垣野多鶴は1951年6月15日生まれの野球選手で、内野手として活躍した後、監督としても著名な選手です。彼は2021年4月4日に肺炎のため神奈川県川崎市内の病院で逝去し、享年69歳でした。彼は長崎県佐世保市に生まれ、長崎県立佐世保工業高等学校で野球を始めましたが、甲子園出場は果たせませんでした。1970年に東海大学に進学し、内野手としてキャリアを築きました。

学生時代と早期のキャリア

東海大学では、垣野は首都大学野球リーグにおいて突出した成績を収め、通算82試合に出場して95安打、打率.320という素晴らしい成績を残しました。さらに彼は、1973年の第2回日米大学野球選手権大会の日本代表として選出され、将来を期待される選手となりました。

1974年には三菱自動車川崎に入社し、学生から社会人野球へとステップアップしました。彼は1976年の都市対抗野球大会で日本鋼管の補強選手としてプレイし、チームの優勝に貢献。その後も1980年には選手兼任監督としてチームを再起させ、都市対抗出場へと導きました。1985年には正式に監督職に専念し、同年の都市対抗でベスト4に入りました。

監督としての成績

1989年に勇退後、垣野は1996年にアトランタオリンピックの日本代表コーチに任命され、その後も選手指導を続けました。1999年に再び三菱自動車川崎に復帰すると、2000年の都市対抗で見事に初優勝を達成しました。さらに、2003年と2005年には都市対抗での優勝を果たし、合計で6年間で3回の都市対抗制覇を成し遂げました。特に2005年には小野賞を受賞し、その年の社会人ベストナインとして特別賞も授与されました。

「Revival of FUSO」とチームの再生

2004年、三菱ふそう川崎は優勝を果たし、垣野はチームのスローガンを「Revival of FUSO（ふそうの復活）」と定めました。このスローガンは、会社の不祥事により活動が自粛されていた時期を経て、選手たちが再集合した際に掲げられ、チームの強さを示し、企業の復活をアピールすることが目指されました。実際、2005年に再び都市対抗で優勝を果たし、企業チームの新たな姿勢を示しました。

国家代表監督としての実績

また、彼は第15回アジア競技大会において日本代表監督を務め、国内外での実績を積み重ねてきました。彼が監督として指導した選手たちの中には、多くのNPB選手が含まれ、13人に及ぶプロ選手を輩出しました。

感謝と追悼

最終的に、垣野多鶴は2021年に多くの野球ファンと選手たちに惜しまれながらこの世を去りました。彼の野球界への貢献と、その指導スタイルは後輩たちに引き継がれ、今でも多くの野球愛好者の心に生き続けています。

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