城郭談話会

城郭談話会について

城郭談話会（じょうかくだんわかい）は、近畿地方に拠点を置く城郭の研究団体です。1984年に設立され以来、関西地域の城郭研究者たちが集まり、意見を自由に交換する場として機能してきました。この団体は、略称として「城談会（じょうだんかい）」や「談話会」とも呼ばれています。

活動内容

城郭談話会は、定期的な月例会を開催し、城郭に関する様々な研究議題について活発な議論を行っています。また、これまでに多数の刊行物を発行しており、特に倭城に関する専門誌『倭城の研究』は、その内容の深さから多くの関心を集めています。この雑誌は、縄張りや瓦、陶磁器に関する考古学的調査や研究結果が掲載されており、全6号にわたって発行されています。さらに、毎年11月には関東の中世城郭研究会との合同合宿を行い、研究者同士の交流を深めています。

これまでの刊行物

城郭談話会は多くの重要な研究資料を出版しています。主な刊行物を以下に示します：

• - 『但馬竹田城』(1991年)
• - 『播磨利神城』(1993年)
• - 『淡路洲本城』(1995年)
• - 『倭城の研究』創刊号（特集：巨済島の倭城）(1997年)
• - 『倭城の研究』第2号（特集：小西行長の順天城）(1998年)
• - 『倭城の研究』第3号（特集：九大シンポの成果）(1999年)
• - 『倭城の研究』第4号（特集：ソウル大「倭城図」と韓国の倭城研究）(2000年)
• - 『倭城の研究』第5号（特集：加藤清正の西生浦倭城）(2002年)
• - 『倭城の研究』第6号（特集：毛利輝元の釜山子城台倭城）(2010年)

この他にも、様々な編著書が発表されています。

• - 角田誠・谷本進編『因幡若桜鬼ヶ城』(2000年)
• - 『大和高取城』(2001年)
• - 村田修三編『新視点・中世城郭研究論集』(2002年)
• - 『筒井氏と筒井城』(2003年)
• - 『図説近畿中世城郭事典』(2004年)

さらに、2014年から2019年にかけては、中井均監修のもと、シリーズとして『【図解】近畿の城郭』が数冊発行され、城郭研究の視覚的理解が進められました。

研究者の交流と取り組み

城郭談話会の活動は、個々の研究者同士の交流を促進し、知識の共有を推進しています。定期的な月例会だけでなく、合宿や特別講演などを通じて、さまざまな視点からの城郭研究を深化させることを目指しています。また、関連文献の紹介や研究の発展にも力を入れており、より広範な城郭文化の理解を促進する役割を果たしています。

このように、城郭談話会は近畿地方の城郭研究の重要な拠点であり、今後も城郭文化の研究と発展に貢献し続けることでしょう。

もう一度検索