城里町七会町民センター

城里町七会町民センター（アツマーレ）

茨城県東茨城郡城里町に位置する「城里町七会町民センター」は、愛称を『アツマーレ』といい、地域住民の交流拠点としての役割と、Jリーグクラブ・水戸ホーリーホックの練習拠点という二つの顔を持つ複合施設です。

概要

この施設の誕生には、旧七会中学校の校舎の有効活用と、水戸ホーリーホックの長年の課題であったクラブ専用練習拠点の確保という、二つの背景がありました。旧七会中学校は2015年3月に閉校となりましたが、築16年と比較的状態が良かったため、その活用方法が検討されていました。一方、水戸ホーリーホックはこれまで、那珂川河川敷のホーリーピッチや水戸市立サッカー・ラグビー場などを利用していましたが、クラブハウスを併設した専用の練習場を必要としていました。Jリーグクラブライセンス制度の要件である「クラブハウスに隣接した天然芝グラウンド」を満たすため、城里町がホーリーホックに旧七会中学校の活用を提案。2016年7月21日、両者の間で旧七会中学校跡地の利用整備に関する協定が締結され、改修工事が始まりました。この事業は、城里町が国から地域再生計画の認定を受けた「廃校を活用したまちの賑わい創出事業」として進められました。

施設詳細

整備されたグラウンドは15,720平方メートルに及び、全面が天然芝で覆われたフルサイズのサッカーグラウンドが2面確保されています。旧校舎は2階建てで、1階部分は一般利用が可能なトレーニングルーム、支所・公民館機能を持つ事務室、そしてクラブのオフィスと更衣室として活用されています。2階はクラブトップチームのスタッフルームとして利用されています。当時の教室はほぼそのまま利用され、木工室と金工室を改装したロッカールームには、黒板が残されているなど、学校の面影が感じられます。総改修費は約3億2755万円に達しましたが、合併特例債や地方創生拠点整備交付金などを活用し、町の負担は約8千万円に抑えられています。また、体育館は町民体育館としてそのまま利用され、バーベキューサイトも設置されています。

開業まで

グラウンドの追加工事を巡り、町議会で変更契約の議案が二度否決されるなど紆余曲折がありましたが、2018年1月28日に竣工式が行われました。水戸ホーリーホックがキャンプを終えた同年2月13日以降、施設は本格的に供用が開始されました。

アクセス

自動車でのアクセスは、常磐自動車道の水戸ICまたは水戸北スマートICから約30分、県道阿波山徳蔵線沿いに位置しています。また、北関東自動車道の笠間西ICからも約30分です。公共交通機関を利用する場合は、JR水戸線笠間駅からタクシーで約20分、またはJR常磐線水戸駅北口7番のりばから茨城交通バスに乗り、「石塚車庫」で乗り換え、「赤沢観音前」行きに乗り「アツマーレ前」で下車します（石塚車庫から先は夕方のみ一日3本）。

脚注

施設名の「アツマーレ」は、イタリア語で「集まる」という意味の「アツマーレ（Attmare）」に由来します。
城里町と水戸ホーリーホックの連携は、地域活性化のモデルケースとして注目されています。

外部リンク

七会町民センター「アツマーレ」 - 城里町
城里町七会町民センターの設置及び管理に関する条例（平成29年12月20日 条例第34号）
練習場のご案内 - 水戸ホーリーホック
城里町 七会町民センター（仮）空撮動画 - YouTube (水戸ホーリーホック公式YouTubeチャンネルによる空撮映像)

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