基本情報技術者試験の午前試験免除制度

基本情報技術者試験の午前試験免除制度とは

基本情報技術者試験の午前試験免除制度は、情報処理技術者試験の一環であり、受講者に特別なメリットを提供します。この制度は、独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が認定した講座を修了し、修了試験に合格した受講者に対して、国家資格である基本情報技術者試験（FE）の午前科目の受験が1年間免除されるものです。この免除は一般的に修了認定日から1年間有効で、最大で2回の本試験に適用されます。

制度の概要

基本情報技術者試験は午前試験と午後試験の2つのセクションから成り立っており、どちらも基準点（満点の60%）に達する必要があります。しかし、特定の講座を受講し、修了試験で合格することで午前試験が免除されます。この午前免除制度は、主に情報処理技術を専門とする学校や大学、または短期大学校や企業でも実施されています。

この制度は一部の学生や社会人にとっては有利であり、「午前の試験は基準点を超えたが午後で合格できなかった」という状況に耐えなくて済むため、時間的な負担を軽減する助けとなります。午前試験免除制度は、2005年度から導入され、2023年4月からは午前試験が科目A試験に改称され、この免除制度も新たな名称とともに引き継がれます。

修了試験の詳細

この制度の重要な部分である修了試験は、年に4回（6月第2日曜日、7月第4日曜日、12月第2日曜日、1月第4日曜日）行われます。受講者は一度講座を受講した後、2回まで修了試験を受けることができ、両方の試験で合格できなかった場合は再び講座を受ける必要があります。

試験形式は通常の午前試験に非常に似ており、問題数は80問、試験時間は150分です。全問解答のマークシート形式で採点は素点方式で行われ、60点以上の得点で合格となります。問題は、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系に分類され、テクノロジ系では特にセキュリティに関する出題が増加しています。

民間資格とその活用

さらに、特定の民間検定に合格した者も、この午前試験免除制度を利用可能です。例えば、サーティファイ主催の情報処理技術者能力認定試験の2級や、文部科学省後援の情報検定（J検）情報システム試験に合格した者は、通常の講座より少ない科目で済む差分講習を受講できます。特にサーティファイの合格者は、独自の修了試験を受けることが許されています。この試験は30問で構成され、18問以上の正答で合格となります。

この制度を活用することで、受講者は試験の負担を軽減しながらも、必要な基礎知識を効率的に習得することが可能となります。

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